「こだま学」

今日の園長課外授業は、川越熊野神社を楽しむです。この神社は、広くはないのですが、ちょっとしたテーマパークのようで、子どもたちにとっては楽しいことばかりです。入口から「足踏み健康ロード」があって、小石の上を歩きます。「痛~い」と言いながら笑っています。「運だめし輪投げ」も大人気です。10円以上のお賽銭を入れると、輪を3つ投げられます。金運・恋愛運・健康運など5か所に輪が入れば、運を呼ぶことができるようです。子どもたちは、残念ですが、すべてはずしました。本気を出した園長は、金運・健康運・仕事運、3つすべてクリアです。(笑)

 

銭洗い弁天で子どもたちは、一生懸命お金を洗います。洗ったお金は、使わないでしまっておくよりも、どんどん使った方が、金運を呼びよせるそうです。熊野神社の提灯には、日本サッカー協会で使われる、三本足のカラスが描かれています。これは「八咫烏(やたがらす)」と言って、熊野神社の総本山、熊野神宮につかえていたカラスだそうです。「むすびの庭」で参拝すると、この八咫烏様のお告げが聞けるのです。水晶を3回なでると、目の前の烏から声が聞こえてきます。「神仏を大事にすれば、きっといいことがおこるだろう」と低い声が聞こえてきました。

 

川越には、インスタ映えする人気の「川越氷川神社」もあって、工夫次第で、神社も人気スポットになっているところが多いですね。今日の参拝客の中には、着物姿の若者が目立ち、外国人も見られました。川越は観光地でもありますが、人も戻ってきているようです。

 

さて、若者と地域の高齢者との交流というと、どんなことを思い浮かべますか。小学校では、総合の時間、道徳の時間などに、「昔の遊びをやってみよう!」という取り組みが多いですね。ここでは、地域の高齢者が先生になって、子どもたちに教えます。

 

ところが、埼玉にある県立児玉白楊高校では、「こだま学」という取り組みを行っています。これは、社会に開かれた教育課程という位置付けで、農業科の生徒が教師役となり、地域の高齢者と一緒に農作業を行うという内容です。

 

えっ?生徒が先生役なの?と思われたでしょう。学校で植栽している小梅の収穫作業を地域の「おじいちゃん」「おばあちゃん」たちに農作業を教えながら交流するのです。孫よりも若い先生に教えられて「楽しかった!」「若返った」と、おじいちゃんおばあちゃんたちは大喜びだそうです。

 

若者から高齢者へアプローチするパターンは、高齢者にとっては孤立防止や、何より日々の生活の活力となります。高校生にとっても、自分が貢献したことを実感することで、自己肯定感も高まるのです。

 

子どもたちにとって、保護者と教師以外のできるだけ多くの大人と接する機会が増えることを願いたいですね。地域への愛着や誇りを育むことにもつながります。このような取り組みが、今後多くの学校で行われるとうれしいですね。