今日は、強風の屋上遊びとなりましたが、子どもたちは、とにかく元気です。向かい風の中、自転車を走らせます。園長も自転車鬼ごっこに参加して、しっかりと体を動かした子どもたちです。
さて、その先生の以前の仕事は、回転ずし店の店長でした。チェーン店では、売上日本一を達成し、次の目標を探していた時に「教員の採用倍率下落」のニュースを知ります。すると、「店長と先生って似てるんちゃう?やってみたい」と思い、通信制大学で猛勉強して、1年間で教員免許を取ったそうです。2011年春に、小学校教員になりました。
現在担任をする4年1組の算数の授業は、学習用タブレットで計算クイズから始まります。時間内で全員がクリアすると、拍手が起こり楽しみながら全員が学ぶ瞬間となるそうです。盛り上がったところで「じゃあ、教科書やろうか」となります。クラスの児童は「聞くだけの時間が短くて楽しい。みんなで取り組むから頑張れる」と言います。
また、タブレットに書いた授業の振り返りを集約すれば、数分で学級通信ができるそうで、年間約100号を保護者向けに発行しているそうです。
そんな元回転ずし店長も、教員5年目で、行事の学年担当となり、帰宅後も深夜までパソコンに向かう日々が続いたそうです。運動会の3日前に、尾てい骨に激痛が走り、ストレスによる神経痛になります。そこで、「全部全力でやるのは限界や。子どもの成長につながる仕事を優先しよう」と決めたそうです。そこで役立ったのは、すし店での経験です。
「店長はすしを握るな」と回転ずし時代は上司から言われたそうです。目先の作業よりも店全体を見回せという教えです。教員になったばかりの頃は、放課後は一人で丸付けに追われていましたが、実は子ども自身が丸付けして、教え合ったほうが習熟度が上がり、クラスの結束が高まることを知ります。
今では、若手教員や教員志望の大学生を集めて講師をしています。「自分自身も疲れ切ってしまった時があったから、生み出したノウハウを伝えて、若手教員という宝物を守りたい。子どもと向き合うゆとりを持った先生を増やしていければ」と考えているそうです。
そして、授業準備や仕事の仕分け方法などをツイッターで紹介し始めると、フォロワー数は、約4万人に達したそうです。講演のほか、ラジオ、ブログなどでも発信し、全国の先生を応援しています。
教師と回転ずしの店長では、まったく畑違いの仕事ですが、このように、仕事のやり方で考えれば、通じることが多いのです。世の中の仕事には、こんな例が限りなくあるのです。
サラリーマンのあなただって、まったく職種が違う人からヒントがもらえるかもしれませんね。