本当の満足感

今日は、予想通り朝から子どもたちの「サンタさんが来てくれたよ!お願いしてたプレゼントの○〇がクリスマスツリーのところに置いてあったよ」といった、サンタ報告のラッシュです。先週の寺子屋で、「サンタさんにプレゼントをもらってばかりだから、クリスマスケーキをサンタさんに用意しよう」を話し合ったのですが、5歳男の子が「園長先生・・・サンタさんにケーキを置いてたら、なくなってたんだよ。きっと食べてくれたんだね」と嬉しそうに話してくれました。男の子は、サンタからのプレゼントもうれしかったですが、自分がサンタさんのために、何かできたことが、さらにうれしかったようです。いい話ですね。

 

さて、そんな子どもたちは、今日は、サンタからのプレゼントの話で盛り上がります。そして、ウマの合う友だちと楽しく遊ぶのです。友人関係を崩さないようにとか、忖度することもしないので、時々ケンカになります。(笑)

 

小中学生になっても、基本は気が合う仲間と過ごし、時には、忖度し同調しながら生活するのです。気が合わない人とは、付き合わなければいいのです。

 

しかし、社会人になれば、苦手な人ともそれなりに関係を築いて仕事をしなければなりません。苦手な人や苦手な活動に向き合うことや、そこで成長することの意味や価値を自分ごととして受け止めないといけませんね。

 

実際は、忖度や同調だけでは仕事はできません。自分の思いを伝え、相手の話を聞き入れ、その違いに折り合いをつけられる能力が求められます。相互理解は、自分が我慢して相手に従うことでもなく、力関係で相手を屈服させることでもありません。折り合いをつけるとは、コミュニケーションを取りながら、お互いの「納得解」をつくることが大切なのです。

 

こうして、口で言うのは簡単ですが、私も若いころは、「折衝=自分の考えを押し通した方が勝ち」と思って「負けるもんか」と戦っていました。でも、このやり方では、信頼関係は生まれませんね。逆に、「まっいいか」と予定調和の折衝では、本当の満足感は得られません。

 

仕事上でも日常生活でも、相手と対峙する時には、まずは、自分の得意なこと、苦手なことを整理します。そして、質問や援助を求め、相手の力も借りながら、最後は自分で目標を達成するのです。

 

「折り合いをつける」という表現は、お互いが妥協するようなイメージがあるかもしれませんが、これは、実に高度なコミュニケーション能力が求められます。そして、自分も相手も本当の満足感を得ることができるのです。

 

はい。ロボットやAIにはできない領域ですね。人間じゃないと・・・