日曜日に少し考える内容です。保育園の子どもたちの会話を聞いていると、「○〇ちゃん一緒に遊ぼう!」という声掛けに、たいがいが「いいよ!」なるのですが、「今は遊びたくない」という時があります。「わかった」で済めばいいのですが、「どうして遊べないの!」と険悪な雰囲気になることがあります。
こんな時には、子ども同士での解決が難しいので、「○〇ちゃんは、違う遊びがしたいんじゃないの?その遊びが終わったら、一緒に遊べばいいんじゃない?」と声を掛けます。
よくよく考えると、「同意」に関する教育など、ちゃんと受けたこともないですし、現在の小学生や中学生も教科にはありません。実は、オーストラリアでは、2023年から「同意」に関する学習が必修化されるそうです。幼児教育から高校生まで、年齢に応じた内容で、性的な同意に関する知識を正式な教科として教えるのです。性教育だけでなく、力の不均衡やジェンダーの決めつけ、抑圧についても学びます。
これは、もともと一人の生徒が始めた「同意について教えて」という署名運動がきっかけで、この呼びかけに4万4千もの署名が集まり、政府を動かしたのです。
「同意はとても大切なもの」をどうやって子どもたちに伝えていくかです。現実的には、「自分の体は自分のもので、誰も他の人の体を好きなようにしてはいけない」という性教育への効果をオーストラリアではメインに取り組むようですが、保育園の子どもたちへの「同意教育」は、性教育以外の場面で、どのように伝えるかが重要と思っています。
冒頭の「一緒に遊ぼう?」のシーン・・・子どもたちは、みんなで遊ぶことも大好きですが、時には、自分一人で何かに取り組みたいときもあります。いつも遊んでいる友だちと違う友だちと遊びたいときもあります。そんな時に、「○〇するけど一緒に遊ぼう?」という声掛けと、それを拒否されても「そうなんだ」と、受け入れる気持ちを持てるようになれると、子どもたちのコミュニケーションがよくなっていくのでしょう。
「みんな違う」ことを子どもの頃から受け入れて、コミュニケーションできる力は、保育園での遊びの中でも学ぶことができるのです。
私たち大人はどうでしょう。仕事について、「これは上司命令だ!」なんて、部下に仕事を強要することが続けば、組織は崩壊するかもしれませんね。大人ですから、1回目で同意が得られなかった場合に、もっと対話を深めて、さらにこの仕事に意義があることを伝えて、本人が納得して「同意」を得る力も必要ですね。
あなたは「同意を得る」ことを大切にしていますか。