令和の物々交換

保育園の子どもたちを屋上に連れていくときに、学習塾の前を通るのですが、キャッチコピーがなかなかいいのです。

 

ハチマキにコブシ振り上げ

「オレについてこい!」ではなくて

「キミの隣で一緒に確実に進んでいくよ」そんな感じの教室です

 

どうですか・・・今の時代を反映するコピーですが、気を引きますね。保育園のコピーも考えたくなりました。(笑)

 

さて、今日は令和の物々交換の話です。都内から自然豊かな逗子市へ移住した男性。釣りと家庭菜園にハマって、プチ自給自足の生活を満喫していますが、妻との二人暮らしでは消費きれないことが多い。そんな時「カワハギを物々交換したい方はDMください」と、物々交換の相手をツイッターで募集するのだそうです。収穫したパクチーや自家製セミドライトマトなどをおすそ分けし、ビールなどをもらったそうです。見返りが欲しいというよりも、自分が作った野菜や釣った魚を「おいしいから食べてみてほしい」という気持ちが強いと言います。

 

こうしたやりとりをきっかけに、家族ぐるみで食事をしたり、釣りの約束をしたり、ゆるいつながりができているそうです。

 

物々交換・・・なんとも原始的な経済の形ですが、お金を介さない分、人とのつながりや新たな価値を生み出す物々交換が注目を集めているそうです。

 

ネットを介した交換だけでなく、長野県富士見町で行われた「高原の縄文王国収穫祭」でも物々交換イベントが行われました。まさに、縄文時代に行われていたような、貨幣価値によらないモノと人との交流が生まれたようです。

 

最近では、リユースサービスの限界があると言われています。「値付け」のややこしさ、売り手と買い手の力関係、転売の横行などがその一例で、これは「お金」を媒介することを伴う問題でもあります。

 

物々交換イベントの代表は「私たちは、価値には2種類あると考えています。1つは、値付け・査定による誰が見ても同じ社会的価値。もう一つは主観的な価値です。そのものをほしいかほしくないか、個人の感情や思いも価値だと考えています」と言います。

 

昨今の値上げラッシュや記録的な円安・・・など、金銭的な価値に左右されない経済の形を楽しむ人が増えていることは間違いないですね。「お金」がないと生きていけない現実の世の中ではありますが、「お金」から少し距離を置いた生活が幸せなのかもしれませんね。