シーラカンスの秘密

今日は、今年度2回目のピクニックランチです。「ママが作ったお弁当を屋上で食べる」ただ、それだけなのに、子どもたちの盛り上がりは凄いのです。おしゃべりもはずんで、全員完食でした。 

 

さて、「シーラカンス」をご存じですか。地球に恐竜が闊歩していたずっとずっと大昔のこと。海の中をわがもの顔で泳いでいたのがシーラカンスです。大きいものでは、全長約6メートルにもなったそうです。ところが、今から約6550万年前に、地球は「氷河期」となり、恐竜もシーラカンスも姿を消します。

 

氷河期の原因で一番有力な仮説は、小惑星の衝突による環境の大変化だと言われています。直径10キロほどの小惑星が宇宙から飛来し、ユカタン半島に墜落。その衝撃で、大津波と大規模な森林火災が起き、巻き上がった砂塵が大気中に広がり、太陽光をさえぎったのです。すると、気温が急激に下がり、植物は光合成ができなくなり枯れ始めます。草食の生き物は食べるものを失い、草食動物をえさとしていた肉食動物も飢え果てます。この時に、シーラカンスも死に絶えたと考えられました。

 

わずかに、地面に穴を掘って難を逃れ、備蓄していた木の実や枯葉を食べて生き延びた小型の動物(ネズミの仲間)が、現在の私たちほ乳動物の繁栄の基礎を作ったと言われています。

 

ところが、とうに絶滅したと考えられていたシーラカンスが20世紀になって再発見されたのです。1938年12月、南アフリカ沖で操業していたトロール船の網に奇怪な魚がかかります。これが、古代魚シーラカンスの生き残りとされたのです。2匹目はなかなか見つからず、14年後の1952年、マダガスカル島の沖合でついに生きたシーラカンスが捕獲されたのです。

 

世紀の発見に世界が大騒ぎになったそうです。昭和27年のことですので、私の生まれるずっと前ですが、シーラカンスの特集は、子どもの頃から、たびたびテレビで見ていました。古代魚は、環境変化の少ない深海で、ひそかに何千万年物もの歳月を生き延びていたのです。シーラカンスは、卵を胎内でかえし、幼魚に育ててから産むことも証明されたようです。

 

なんだか、古代の神秘にわくわくしませんか。このシーラカンスの標本を日本で見ることができる場所があります。静岡県の沼津港深海水族館です。ここには、シーラカンスのはく製3体と、冷凍標本2体が展示されています。この水族館は、実に面白いですよ。ずっと見入ってしまい、時間を忘れてしまいます。