今日のお昼の課外授業は「榎本牧場」です。夏に伸びた牧草をざっと巨大ビニールで500パック梱包して、1年間の牛たちのベースとなるエサにします。「上尾にあなたの知らない北海道がある」というキャッチフレーズは、なかなか的を得ています。
さて、今日は世界的に注目を集めているビデオゲーム「This War of Mine」の話です。ゲームは、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の下、1992年から96年まで続いたサラエボ包囲をモチーフにしています。
プレーヤーは市内の隠れ家で暮らす一般市民で、ゲームの目的は停戦までの日々を生き残ることです。そのためには夜ごとに街を徘徊し、食料や衣料品などを収集しなければいけません。軍の倉庫に忍び込んで食料を盗み出したり、同じように戦時下で暮らしている市民や負傷した仲間を犠牲にする必要も出てきます。
しかし、こうした自分本位の生活を続けていると、次第にゲーム内のキャラクターが精神に異常をきたしてくるのです。重要なのは、生きるために必要なことと、良心の呵責のバランスを取りながら、時に慎重に、時に大胆にたちまわっていくことです。
まさに「この私の戦争」というタイトル通り、戦時下の民間人の暮らしを追体験する内容になっています。現在、戦争が起きているので、人ごとではありませんね。
日本では考えられないことかもしれませんが、この作品は、ポーランドで学校推薦図書に指定されているそうです。こうした、歴史的事実や戦争の記憶を今に伝えるビデオゲームは世界中で増加傾向にあるようです。
戦争を自分事として捉えることは、私たち日本人には、なかなかピンときませんが、世界では、必要と考える国が増えているのです。