学校でも家庭でもない、子どもの「居場所」づくりが必要と言われて久しいですが、大阪府泉佐野市で、中学生が調理や接客を担う「こどもカフェ コッチャ」が開店しました。月1回のオープン日には、地域の大人たちが続々とやってきます。ここを運営するNPO法人が、ふだん同じ場所で開いている子ども食堂に来ている中学生たちの「やってみたい」という希望をかなえる形で今年4月に始めたそうです。
中学生たちがメニューを考案し、接客の仕方も地域の大人たちを招いて学んだそうです。ここでは、ちょっとした失敗も含めて、大人たちが子どもたちの挑戦をあたたかく見守っています。中学生は「疲れることもあるけど、違う中学校の子たちとおしゃべりができるのが楽しい」と言います。
NPO代表の水取さんは、「子どもたちがわくわくする場があれば、家や学校がしんどい子も含めてみんなを包み込めると思う」と話します。現在月16回開いている子ども食堂を始めたのも、異年齢の子らが集まる「子ども会」のような場をつくりたかったからだそうです。
「オッチャン」と呼ばれる水取さんは、子どもたちから「親とケンカして口をきいていない」といった家庭の悩みや学校でのトラブルを打ち明けられます。日常的に接していると、『ちょっと言葉が荒れてきたかな』と小さな変化にも気が付くつくと話します。
内閣府の調査では、13~29歳の子どもと若者の約5%が、「ほっとできる場所、居心地の良い場所が、家庭や学校も含めてどこにもない」と回答しました。「困ったときにどこにも助けてくれる人がいない」という回答も1割に上がっています。
いよいよ来年4月には「こども家庭庁」が発足します。地域住民などによる子ども食堂のや学習支援の場といった、子どもの「もう一つの居場所」づくりを政策課題として位置づけ、推進していく方針だそうです。
子どもが多様な居場所の中から自分に合うものを選べるような、そんな社会になっていけばいいですね。はい。保育園ホワイトきゃんばすは、卒園児の小学生の居場所の一つです。