屋上ファームのトウモロコシは、夏のプールが終わった時に、とれたてを茹でて食べましたが、時期をずらしてもう1回分のトウモロコシの収穫です。ところが、カラスが何本か食べていたのです。恐るべしカラスの生きる力です。そんなわけで、今日は急いでトウモロコシを朝採りして、そのまま茹でて朝のおやつで食べました。本当に甘くておいしくて、子どもたちはおかわりラッシュです。
さて、今日は、カブトムシの話です。保育園の「ビートルハウス」のカブトムシは、夏が終わり短い人生を終えました。現在、腐葉土の中には、生まれたばかりの幼虫が暮らしています。コクワガタなど一部のクワガタは、そのまま越冬します。
日本人の子どもたちが、カブトムシを認識したのは、江戸時代が始まった頃のようです。トンボや蝶は、古代の「日本書紀」にも登場するのですが、カブトムシは意外に最近の話です。
1708年頃に、貝原益軒が「カブト虫」を図入りで紹介し、解説しています。「コガネムシに似ているが大きい。長さ角ともに約二寸五分(7.5センチ)・横八分(2.4センチ)で、足が六本で羽があり、口の両脇にヒゲのようなものがある。角が上下に動き、首と身に境目がある」と、間違いなくカブトムシです。
貝原益軒は、よほどカブトムシが好きだったと思いたいところですが、最後に「その形、憎むべし」で終わらせているのです。憎いとは、どういうことだったのか。
この時代には、中国から伝わった「カブトムシ有毒説」があったらしいのです。「甲虫(カブトムシ)は、別して毒なり」と記されています。
江戸後期の虫売りは、「蛍を第一とし、コオロギ・松虫・鈴虫・クツワムシ・玉虫・ヒグラシ」までは売っていましたが、カブトムシは売っていなかったようです。ちなみに、カブトムシの「異品」としてクワガタムシが登場するようです。
こうして、日本人は、今から約200~300年前から、カブトムシやクワガタムシを認識していましたが、飼うことはなく、むしろ不人気虫だったようです。