歴史上の人物 すごいとやばい④ 渋沢栄一

最終回は、埼玉が誇る、新一万円札の顔「渋沢栄一」です。先回の大河ドラマで放映されましたので、より身近な人物になりました。

 

豊かな農家に生まれた栄一は、幼いころから「論語」に親しんでいました。「論語」とは、古代中国の思想家、孔子と弟子たちの言葉で「正しい生き方」を説いた「道徳」の本です。

 

しかし、日本が開国して外国との間で不平等な条約が結ばれると、栄一は間違った正義感にかられ「外国人を斬る!」とテロを計画します。これは、仲間に止められて思い直し、のちに15代将軍となる一橋慶喜のもとで働くことになります。

 

27歳のとき、慶喜の弟がパリ万博へ行く際の付き人としてフランスに渡った栄一は、その繁栄ぶりと銀行や株式などの資本主義のシステムを知り「日本にも資本主義をとり入れよう」と決意するのです。

 

そして33歳で政府を辞職して日本初の銀行を作り、株式取引所を開いて日本を資本主義に導いたのです。設立に関わった会社は、今のJR・東京電力・日本郵船など481社。福祉施設や病院、学校など約500の慈善事業にも関わりました。

 

彼の著書「論語と算盤(そろばん)」では、「一個人の利益になる仕事よりも、多くの人や社会全体の利益になる仕事をすべきだ」と、「道徳的な商売」の大切さを語っています。これは、いま世界で求められているSDGsに通じるものを100年も前から訴えていたのです。

 

ここまでは、拍手喝さい・・・さすが、埼玉の誇りです。ところが、栄一は「恋の道徳」は守れなかったようです。「一友人」とごまかして付き合っていた相手は、芸者や渋沢家の女中など数えきれなかったようです。68歳で浮気相手との間に子どもができたときは「いや、お恥ずかしい・・・若気の至りで」と微妙なギャグをかましたそうです。

 

大河ドラマでは、橋本愛さんが渋沢の妻役でしたが、この栄一の癖は、一生の苦痛でした。「論語とはうまいものを見つけなさったよ。あれが聖書だったら、てんで守れっこないものね」と、子どもたちによくグチをこぼしていたそうです。

 

いよいよ明日から保育園がスタートします。陽性の判定を受けた園児は3人。一人は、兄の小学校での流行から感染の可能性が高く、保育園園児の大きな感染拡大にはなっていません。職員2名も現在は自宅待機中ですが、すでに健康は回復しています。

 

子どもたちの笑顔で賑やかな保育園が戻ってきます。休園期間中、保護者の皆様にはご協力いただき、本当にありがとうございました。