今日はりんごの話です。日本の果実の生産量では、1位ミカンで2位がりんごです。私たちの認識では、青森県・長野県といった生産地のイメージが高いですが、何と、埼玉県蕨市に「わらびりんご」という特産品があるのです。ご存じでしたか。
しかも、「わらびりんご」は、日本一早く実がなるりんごなのです。現在スーパーで売られているりんごは、昨年収穫されたリンゴを低温保管されたものです。青森や長野で収穫が始まる秋以降と比べると、値段が高いですね。
わらびりんごは、6月から収穫が始まります。わらびりんごは、錦町の農家故・吉澤正一さんが約20年がかりで研究・開発した品種だそうです。吉澤さんがりんご作りを始めたのは昭和38年のことで、りんごの種を庭にまくと、約200本が発芽。そのうち1本を育て始めると数年後に白い花が咲き、その2年後6月末に赤い実をつけました。「突然変異では」と直感した吉澤さんは研究を重ね、ついに昭和56年。市の名前を付けた「わらびりんご」が新種登録されたのです。
どうですか・・・こんなストーリーを聞くと、一度は食べてみたいですね。しかし、蕨市は人口密度日本一の面積が小さい市ですので、緑地面積が県内最少です。市内には1500本の木があり、例年200キロ~300キロしか収穫されないので、なかなか手に入りません。
そして、味の方は・・・酸っぱくて生食には向かないようで、ジャムやジュース、アップルパイなどに加工されるそうです。スーパーでたまに見かける「紅玉(こうぎょく)」のようなイメージですね。さいたま市には「盆サイダー」という名物ドリンクがありますが、蕨市には「わらびりんごサイダー」があるそうです。
何だか、我が町に自慢の特産品があるのはいいですね。ひょっとしたら、あなたの町にあなたの知らない特産品があるかもしれないですね。探してみませんか。