デジタル教科書を問う

今日は土曜日・・・登園した小学生から、「保育園と小学校ではここが違う」を発表してもらいました。まずは、小1でも1日5時間の授業があること。国語と算数は毎日あり、休み時間の過ごし方。給食は、給食室から大きな鍋で当番が運んできて、お皿に盛るまでやること。給食が終わったら、教室の掃除をすること。クラスで班を作って、毎日場所を変えて掃除すること・・・などなど、年長、年中の子どもたちは、目を輝かせながら聞き入っていました。

 

卒園児の先輩が、こうして小学校でのことを教えてくれるのが、保育園ホワイトきゃんばすの大きな強みです。新年度が始まって2か月になろうとしていますが、卒園児の新1年生は、新たな人間関係の中で、しっかりと前に進んでいるようです。

 

さて、フランスの認知神経科学の専門家のミシェル・デミュルジェさんは、著書の「デジタル馬鹿」の中で、子どもたちがデジタル画面を見続けた結果、言語力、集中力、記憶力が損なわれるだけでなく、睡眠不足が増えることなど、科学的な検証データが多数掲載されています。

 

教育現場から批判されることを覚悟していたそうですが、教育関係者や小児科医から「現場で感じていることをよく書いてくれた」と共感する声が多く寄せられたそうです。

 

デジタル化をいち早く進めたフランスでは、国家財政を監視する会計院が、「巨費を無駄に費やした」と指摘し、スペインでは、端末が配られた子どもの成績が全教科で下がってしまったと言います。その理由は、子どもたちが端末を学習だけでなく、動画やゲーム、SNSなどの娯楽に使ってしまうからです。

 

一方、紙の本を読むことによるメリットが研究などで示されています。紙の本を読むと脳内で、内容の地図とも言えるイメージマップが構築されます。紙の本には空間的な統一性があり、端末で読むよりも頭の中で内容をイメージしやすいのです。

 

もちろん、デジタル化でのメリットも多くあることでしょう。今後、本格的にデジタル教科書が導入されようとしています。子どもたちにとっての、リスクとメリットをきちんと受け止めることが必要ですね。