大人が心地よい規律

先日の保育参観で、虫メガネを持って昆虫観察をしたこともあり、子どもたちの昆虫への関心が高くなっています。それじゃ!ということで、昨日は、夜の雑木林でクワガタを10匹以上捕まえてきました。コクワガタやヒラタクワガタは、5月には樹液を吸っています。カブトムシやノコギリクワガタは、6月末ごろに登場します。

 

飼育ケースからクワガタを出して、子どもたちが観察します。もちろん、手には虫メガネを持って、ツノや足が6本を拡大して見ています。クワガタに触れない園児も、興味津々で見ています。子どもたちの目がギラギラです。(笑)

 

さて、今日は「学校あるある」の話です。ある新人教員の最初にぶち当たった壁です。

 

「自分が勤める小学校では、学習規律の徹底に学校を挙げて取り組んでいます。しかし、私のクラスは徹底には至らなくて、授業中の椅子の座り方、机の上の整理整頓、発言など、落ち着きのない子が複数います。学年主任からは『指導を徹底してください。先生は甘いんじゃないですか』とも言われ、『正直言って、そこまで厳しく守らせなくちゃならない規律なのかは分からない』と言ってしまったのです。すると、『それは、担任を否定することになりますね』と指導されて・・・それで、他の先生からあれこれ言われないように、大声で児童を叱ってしまって、自己嫌悪やプレッシャーで仕事がつらいです」

 

今日は、保育園の体操教室です。体操の先生からは「前の人に触らないで、順番を守るように!」と言われます。しかし、必ず、園児同士の「あたった!抜かした!」の喧嘩が始まります。時には、大きな声で注意をすることもあります。しかし、子どもたちは体操教室を心から楽しんでいることは間違いないので、どんな指導がベストか葛藤することがあります。

 

ロシアや北朝鮮の軍事パレードをよくテレビで見ますね。全員が、一寸も乱れずに行進する様は、国の指導者は、「素晴らしい。さすが我が国の軍人だ」と思うのでしょうが、テレビを見る私は、逆に気味が悪いです。そう感じる人は多いと思います。

 

この「学校あるある」も、子どもの立場で考えれば、「みんながちゃんとしている」ことは、大人にとって心地がいいことであって、主語は「大人」であることに気がつきます。もちろん、授業中に好き放題に席を立って騒ぐことを認めるわけではありませんが、時々、私たち大人は、子どもに課す規律を子どもの立場で考える必要があります。

 

なかなか線引きは難しいですが。