人間って勝手すぎる!「外来生物の言い分」②

昨日は、三峯神社に行ってきました。奥秩父にある一度は行きたいパワースポットでもあります。初めて訪れた神社には、自己紹介のみであれこれとお願いするのはご法度ですが、保育園での子どもたちが元気でありますように・・・と、しっかりとお願いをしました。神聖な場所は「空気がちがう」とよく言われますが、三峯神社の空気感は、ただならぬ気配でした。

 

さて、今日は保育園の屋上で子どもたちが世話をしている「ミドリガメ」「ウシガエル」「アメリカザリガニ」の言い分を聞いてもらいます。

 

「ミドリガメ」の正式名称は、ミシシッピアカミミガメです。1950年代後半から、子ガメがミドリガメという名前をつけられ、多い時には年間100万匹も輸入されました。ペットショップや、お祭りの屋台でカメすくいとして売られていました。

 

子ガメの頃は、とっても愛らしいのですが、大きくなると気が荒く攻撃的になるので、野外に捨てる人が続出します。繁殖力が高いので、今では、一番身近に見られるカメになっています。神社の池にいるカメは、ほとんどがミシシッピアカミミガメです。保育園でも4月に赤ちゃんが2匹生まれましたが、大切に飼っています。子どもたちがあげるエサをバクバク食べています。

 

ミドリガメの言い分です。「小さいうちだけかわいがって、あきたからもういいって!?いいかげんな飼い方をして、もてあましたらすてるなんて、勝手にもほどがあるぜ!」

 

「ウシガエル」は、食用ガエルとして1910年代に、日本に連れてこられたのです。当時の日本は、食べるものがなく貧しかったので養殖もされていました。しかし、日本が豊かになり、食材として利用されなくなると、養殖池から逃げ出したり、捨てられたりして繁殖したのです。体長は20センチにもなる最大のカエルで、口に入るものはなんでも食べます。屋上の池には、3匹のウシガエルが「モ~モ~♪」と鳴いています。子どもたちには、少しグロテスクなアイドルになっています。

 

ウシガエルの言い分です。「食用ガエルだなんて冗談じゃないよ!食べるために勝手につれてきて、けんめいに生きてきたのに駆除だなんて、ひどい!」

 

「アメリカザリガニ」は、私が子どもの頃にはザリガニ釣りを楽しむ格好の生きものでした。屋上にも「アメリカザリガニのおうち」があります。実は、アメリカザリガニは、ウシガエルのエサとして1927年に持ち込まれたのです。水がきれいなところにすむ在来種の二ホンザリガニとは競合することはなく、水が少しくらい汚いところでも生きていけるので、田んぼなどで繁殖を広げたのです。大きくなった「マッカチン」は、見ていてもカッコイイので、保育園の子どもたちは、恐る恐る背中から持ち上げようと頑張ります。

 

アメリカザリガニの言い分です。「食用ガエルの食用?そんなのいやだよ!子どもたちが大好きなおれたちを駆除するなんて・・・なんてこった!」

 

もちろん、保育園では「ミドリガメ」も「ウシガエル」も「アメリカザリガニ」も大切に飼い続けます。