この連休は、外来生物にスポットを当てます。外来生物は、貨物や人の移動についてやってきたもの以外は、ほとんどの場合、「人間の都合」によって勝手につれてこられたものです。しかし、生き物は人間のおもい通りにはなりません。
つれてくるのも人間、飼いきれなくなってすてるのも人間、外来種が侵入しやすい環境を作るのも人間、そして外来種が繁殖してこまるのも人間。そもそも生き物には善悪はありません。外来種問題は、人間自身の問題なのです。
ということで、今日の言い分は「アライグマ」と「ハクビシン」です。
私の住むさいたま市の住宅地にも「アライグマ」は現れます。よく「タヌキがでた!」と間違えられますが、しっぽが長くてシマシマなのがアライグマです。あの「ラスカル」で、国民的人気となり、ペットショップでたくさんのアライグマが販売されたのです。ところが、小さいうちは愛らしくかわいいですが、おとなになると野生の本能があらわれて凶暴になります。そして、野外に捨てられて、全国に繁殖したのです。夜行性で、ネズミや魚、木の実まで何でも食べ、農作物も食い荒らすので問題児となったのです。
「小さいうちだけかわいがって、おとなになったらポィかよ!もう何年も日本で生活し、おれたちみんな日本生まれ。ここがふるさとなんだよ!」がアライグマの言い分です。
我が家の庭に現れたこともある「何だ!この生き物は!」が、「ハクビシン」です。顔の真ん中に白いすじのあるハクビシンは、都会でも適応できる生命力があります。電線を渡って移動し、何でも食べます。家の屋根裏や、家屋のすき間に入りこんで巣を作ったりします。
古くは、江戸時代に持ち込まれたという記録も残っているそうですが、第二次世界大戦中に、毛皮をとるために台湾や中国からつれてこられ、それが野外に逃げたと言われています。
「オレ・・・むかしからいるぜ。それほどのわるさをしているわけじゃないし、ずっと日本にいるんだぜ。いっしょにくらそうよ」がハクビシンの言い分です。
明日は、どんな言い分が聞けるか・・・お楽しみに!