ドキュメント72時間

今日は、午前中、屋上ファームで畑づくりをしていました。天気予報は、お昼から雨です。午前中、集中して草取りをしていると、「オケラ」を発見しました。やなせたかしさん作詞の「手のひらを太陽に」の「♪ミミズだって、オケラだって…」のオケラです。オレンジ色のにくい奴です。そして、12時と同時に雨が降ってきました。天気予報通りです。最近の天気予報は、「当たり!」が多いですね。

 

さて、NHKの長寿番組「ドキュメント72時間」という番組をご存知ですか。私が大好きな番組です。同じ場所で、3日間カメラを回し続け、そこを訪れる人々の声にじっと耳を傾けるという構成です。

 

3月10日から3日間にわたり、宮城県名取市の青果店で撮影された放送では、2輪のガーベラを買い求めにやってきた母娘。11年前の東日本大震災で亡くなった夫の両親のために、石巻の海へ花を手向けるのだと言います。色鮮やかなガーベラを選んだ理由を聞くと、母親は目に涙を浮かべ、言葉を選びながらこう語ったのです。

 

「まだ認めたくない気持ちもあるんで。まだどこかにいてくれるんじゃないかという夢みたいな思いは、11年経っても思い続けているところはあります」そして、撮影クルーに一礼し「話せてよかったです。すっきりしました」と母娘は生花店を後にします。

 

「取材相手とは現場で初めて会うわけですから、その方がどんな思いを持っているかは当然わかりません。なので、『こういうことを言わせたい』という角度から質問することはありません。ゆっくり解きほぐすように聞いていくので、30分、1時間話し込むこともあります。でも、その中でしか聞けない話もあると思うんですよね」と番組プロデューサーは語ります。

 

すべてガチンコなので、想定から外れてしまうケースもあるようです。でも、放送後には、「自分ももうちょっとだけがんばってみよう」という共感の声が多いようで、自分の知らないところで、色々な人がしっかりと生きている姿は、ちょっぴり勇気をもらいますね。

 

「ドキュメント72時間」のキャッチコピーを募ったところ、「今を覗く小さな窓である」というコピーがあったそうです。小さな窓の向こうに、人それぞれの今があるといったところでしょうか。

 

一度、「ドキュメント72時間」見ていませんか。