コロナ禍での体力低下

今日も屋上遊びで自転車を乗りまわす園児が多かったので、園長も自転車に乗って、「鬼役」で乱入します。自転車鬼ごっこが始まるのです。子どもたちは、捕まらないように、全力でペダルをこぎます。年長男子のスピードに最近ではついていけない園長です。(笑)

 

こんな環境で、保育園の子どもたちは遊んでいるので、体力はどんどんアップしています。しかし、毎年行われている全国体力・運動能力調査の結果では、コロナ禍の2年間で小学生の体力が大きく下がっています。

 

具体的には、令和元年の小5男子の総合評価は、上位のA・B評価が35.8%、下位のD・E評価が31.2%となっていました。しかし、令和3年ではA・Bが31.6%、D・Eが36.2%と、逆転して悪い方が増えています。

 

全国の都道府県で、良好ABよりも悪いDEが多かった県は、令和元年では14県しかなかったものの、令和3年には33県に増えているのです。たった2年間で、全国的にここまで体力が下がったのは、初めてのことだそうです。

 

大きな原因は、コロナ禍で外出が制限され、外遊びも減っていることが考えられえますが、ここ数十年の長期的な見方をすると、子どもの体力はコロナを考慮しなくても、低下傾向にあります。よく言われる要因は「サンマの減少」です。サンマとは、「時間」「仲間」「空間」の3つの間です。

 

私のような昭和のガキたちは、学校が終わると、家には帰らないで、そのまま日が暮れるまで校庭で野球をやっていました。そこには、「時間」「仲間」「空間」のサンマが揃っています。異年齢で遊ぶ中で、社会性も身につけた記憶があります。私の野球小僧の原点は、放課後の野球遊びにあります。

 

ところが、今では多くの公園に「ボール遊び禁止」という張り紙があります。野球やサッカーをするには、公園自体も狭いですね。

 

今日も屋上では、ティーバッティングの練習を何人かの子どもたちにさせていたのですが、私の少年時代は、人数がすぐに揃うので、試合の中で野球技術が上達していったものです。友だちから一目置かれるには、野球が上手であることが一番の条件でしたので、楽しみながらも必死に上手になろうとしていました。

 

私たち大人は、子どもたちの体力が年々減少していることを認識して、どうあるべきかをそろそろ真剣に考えないといけませんね。