「園長先生怖い話して!」と、子どもたちからせがまれるので、今日の朝の会で、教室の電気を消して、薄暗い中「よんではいけないほん」の話をしました。消灯効果もあって、「夢に、ミイラ男が出てきたらどうするの!えんちょうせんせい!」と言う5歳女の子や、小学1年の女の子は、絶句で「園長先生・・・こわい!」です。怖い話の目的は、相手を怖がらせることですので大成功です。
さて、スポーツ庁は、公立中学校の運動部活動について、土日祝日などの指導を2023年度から民間委託を本格化させる計画を進めています。
かなり前から、部活動の問題は取り上げられていましたね。まずは、少子化に伴い、人数不足でチーム編成ができなくなったり、廃部に追い込まれるケースが増えてきます。近い将来、1つの学校だけで子どものスポーツ環境を支えられなくなるのです。今でも、「大会に出るのに人数が足りないから、陸上部の○○君に入ってもらって…」なんて、よく聞く話です。
また、教員負担の問題があります。中学校教諭の部活動に割く時間は、平日が1日41分間、土日は2時間超で、「土、日のどちらかを部活に充てて1年間続けるとすれば、全国の中学で500億円のマーケットが『無償労働』で展開されている」との試算もあります。
そして、個人的には一番問題だと思っているのが、顧問の半数近くは競技経験をもたないので、子どもたちに専門的な指導ができないことです。サッカーなどのメジャースポーツなら経験者の顧問は多いですが、バレーボールやバスケットボール、水泳の顧問の中には、競技経験がなく、仕方なくやらされている教員も多いと聞きます。
今年度は、すでに全国200校以上で、モデル事業として先行実施されています。
新潟県長岡市では、市内27校の中学を野球やサッカー、柔道などの4競技で約160人が参加する「集合型」事業を始めています。柔道は、複数校の約30人が土曜日に市立体育館などに集い、地元競技団体のコーチ2人から指導を受けます。練習方法はより専門的なので、「平日に教える参考になると」柔道部の顧問は言います。「他校との交流も楽しいようで、ますますやる気になっている」と保護者も満足しているようです。
しかし、こうした専門的な指導者をどうやって引き込むことができるか、ボランティアではなく、報酬も発生するので、家庭への金銭的な負担も増えるなど、課題も多いようです。
部活動は「学校教育の一環」であり、技術指導だけでなく、教育的なアプローチも求められる活動でもあります。どちらにしろ、1つの学校の中だけで抱えるのではなく、民間委託、保護者、地域をどう巻きこんでいくか・・・ですね。
私がPTAで活動していた時に、ある中学校では、親が元プロ野球「楽天」の2軍コーチで、野球部の顧問は野球経験がなかったので、指導をしてもらうことになったのです。とても厳しい指導だったそうですが、みるみるうちに、チームが強くなっていったそうです。
子どもの可能性を正しく、大きく伸ばすためにも、部活動の民間委託・・・注目していきたいですね。