持久走のような試練を伴う走りには、あまり前向きでない子どもも、「鬼ごっこ」「泥棒と警察」のようなゲームになると、延々と走り続けることができます。今日も、小学生と年長園児は、かなりの距離を走った計算です。ゲームという楽しい目的があると、疲れを知らない子どもたちです。(笑)
さて、日本のある市役所には、ウソのような本当の話で「JK課」という部署があります。JKは女子高校生のことです。
福井県のめがねのまちとして有名な鯖江市では、女子高校生たちが、まちづくりに関わる「JK課」があります。コロナ禍で制約を受けながらも、今年度で8期目のメンバーが活動しているそうです。
鯖江市が市民参加のまちづくりに力を入れ、平成26年に始めたプロジェクトです。市政やまちづくりから最も遠いと思われてきた女子高生に焦点を当てて、地元企業との商品の共同開発やイベントの企画・ボランティア参加など、地元を盛り上げる活動を毎月行っているそうです。
発足当時は、名称に対して批判の声もあったようですが、今では、その活動が高く評価され、中央省庁などからも数多く表彰を受け、高校の現代社会の教科書の表紙も飾っているそうです。
発足当時の担当課長は「JK課では目標や成果を追うのではなく、高校生らしい発想や楽しさ、ゆるさを最も大事にした。高校生に大人のまねや勉強をさせるのではなく、変えたかったのは、行政や周囲の大人たちの価値観や常識。そのためには若者を信じて、任せることが必要だと考えていた」といいます。
「世界を舞台に活躍している女性を招いて話を聞いたり、他の高校生のまちづくりの内容に刺激を受けた」「高校にいるだけでは知り合うことのなかった大人の人たちと関わる機会が増えて良かった。もっと、女性が活躍できる市にしていきたい」とJK課のメンバーは語ります。
たびたび報道されるように、今年の4月から成人年齢が18歳に引き下げられます。私たち大人は、ひょっとしたら、高校生は政治や行政に無関心という先入観を持っているのかもしれませんね。高校生も、身近な問題に責任を持って関わることができれば真剣になります。若者が動けば、私たち大人だって変わっていくのです。そして、地域も変わります。
我が町の行政にも、高校生が活躍できるような部署ができると、活性化につながること、間違いなしですね。