保育園の子どもたちは、冬の寒い日でも屋上遊びが大好きです。そして、今日の体操教室では、逆立ちタイムレースや、鉄棒を使って、ぶら下がりの時間を競ったりしながら、子どもたちは、体力を惜しみもなく使います。この姿は、保育園ではずっと変わらない光景です。
ところが、スポーツ庁が発表した令和3年度の全国体力・運動能力調査の結果では、小・中学生の男女共に、前回調査した令和元年度よりも低下し、肥満割合が増加したそうです。同庁では、コロナ禍による運動時間の減少やテレビ・スマートフォンの視聴時間が伸びたことが影響しているとみています。
調査は、小学5年生と中学2年生を対象にして、昨年4~7月に実施されました。
「上体起こし」は、小学生男子の平均が18.9回(令和元年度19.8回)、女子は18.1回(同19.0回)、中学生男子は25.9回(同26.9回)、女子は22.2回(同23.6回)でした。
中学生の「持久走」では、男子1500メートルが407.2秒(同400.0秒)、女子1000メートルが298.3秒(同290.6秒)など、全ての男女で令和元年度の記録を下回っています。
肥満の割合については、男子が顕著で、小学生は13.1%(同11.0%)、中学生は10.0%(同8.6%)で、小学生男女と中学生男子の肥満比率は過去最大となったそうです。
体育の授業を除く1週間の運動時間は男女共に短くなり、男子小学生では、たった47.8分です。学習以外のテレビやスマホの1日の視聴時間が2時間以上の割合が、小中学生の男女共に増え、視聴時間が長時間になるほど、体力の合計点が低下する傾向が見られたそうです。
どうですか・・・小・中学生の子どもを持つ親にとっては、予想できたこととはいえ、体力低下の実態を見過ごすわけにはいきませんね。社会のデジタル化は、これからも避けられないでしょう。今後は、学校と家庭・地域が一体となって、運動やスポーツの楽しさを感じてもらえるような働きかけが必要です。
アスリートのようなハードトレーニングは必要ないのです。気持ちよく汗がかける運動を子どもたちが楽しむ環境を私たち大人が考えないといけませんね。