子どもの居場所

12月に入ると、クリスマス発表会の練習も追い込みとなります。今日の劇の練習では、衣装を着て、一部完成した家などの大道具も使って行いました。衣装を身につけると、なぜか、いつもよりもセリフの声が大きくなります。いい感じです。

 

さて、私たち大人は、「子どもの居場所」について、どれだけ考えているでしょうか。子どもの生活の場は、「家庭」「学校」「地域」の3つに大きく分けられますね。その3つのどこかの場所で、「学び」「癒し」「遊び」が行われています。子どもにとっては、居場所が多ければ多いほど、そのどこかに「居心地の良さ」を感じて、精神的に安定するものです。家庭や学校で、嫌なことがあっても、地域の居場所で、親や先生以外の大人とかかわることで、救われることがあります。

 

保育園ホワイトきゃんばすを卒園した小学生が、土曜日に学童で登園するのは、「地域の居場所」として、遊びや癒しの時間を過ごし、リフレッシュするのです。

 

13歳から19歳の子どもたちを対象にした内閣府のデータによると、居場所になるべく、3つの場所の全ての場所に居心地の悪さを感じている者が増えているようです。平成30年のデータで、国別に高い順にならべると、断トツの1位が、韓国の7.71%で、次が日本の5.15%となっています。

 

以下、ドイツ・スウェーデンが2.56%、イギリス1.69%、アメリカ0.59%、フランス0.25%の順となっています。

 

日韓と欧米の間に開きがあるのは、受験競争の影響があるかもしれませんね。学校では勉強・・・家に帰れば、親に「勉強しなさい」のプレッシャー・・・地域の居場所が塾しかなくて、ここも「受験勉強」・・・これでは、三方ふさがりで、すべての場所で居心地が悪いとなってしまいますね。

 

学校で、一番価値があることが「勉強する」となっていて、それが、幅を利かせているので、家庭や地域といった他の場所にまで浸透してしまっている。という分析もできます。家庭や地域の諸集団が、学校の出先機関になっているのです。

 

私たち大人は、「子どもの居場所」を考えるときに、「学びたい」「癒されたい」「遊びたい」の3つのバランスが取れているかを見なければなりませんね。居場所が多くなれば、子ども自身の力で、バランスが取れるようになるのです。