テレワークで人事評価困った

いよいよ、公立校で初の「イエナプラン校」が、来年2022年度に誕生することが正式に発表されました。広島県福山市立常石小学校です。この小学校は、瀬戸内海の沿岸部にあります。すでに、2020年度から1年~3年生は同じ教室で授業をおこなっているそうで、いよいよ4年~6年の異年齢クラスが発足するのです。

 

イエナプランを簡単に言えば、オランダで広がっている教育システムで、異年齢の子どもたちがグループを作って、学び合う授業スタイルです。当然、先生が黒板に立っての一方通行的な授業ではありません。

 

イエナプランの教育システムについては、広島県や愛知県が積極的に導入を進めています。私たちが、大人になって社会に出れば、同じ学年や年齢で構成される組織はなく、すべて異年齢の環境ですので、子どもの頃からタテの関係の中で学び合うことは、とても理にかなっているのです。異年齢のプラス効果については、一晩でも語ることができますが、今日はこれくらいにします。(笑)

 

さて、テレワークが普及する中、企業の人事評価のあり方が課題になっています。ある人事コンサルティングが調査した結果、テレワーク時の部下の人事評価を「オフィス出社時と比べて難しい」とした管理職は61%にもなったそうです。その理由は、「勤務態度が見えない」「成果につながる行動を細かく把握しづらい」「勤務時間を正確に把握できない」などです。

 

さらに、テレワークの実態に合わせて、人事評価制度を見直したり、改定したりする必要性を尋ねた設問では「そう思う」「ややそう思う」が合わせて83%と大半を占めたそうです。しかし、コロナに伴い制度を実際に改定した企業は14%にとどまっています。

 

人事評価制度を見直した企業の多くは、数値目標を取り入れます。事務職の数値目標は難しいですね。例えば、業務効率化のために請求書をメールで送る割合といった数値目標を社員と相談しながら設定します。当初は、労働強化につながるのではないかと懸念もあったようですが、『目標が明確になった』と好意的な意見が多いそうです。

 

ある社員は、自分がやるべきことが具体的に示されるようになったことで、残業時間の削減にもつながったといいます。

 

一般的な会社の人事考課基準は、新入社員など経験の浅い社員は、「情意考課」といって、「挨拶ができる・遅刻欠勤がない・協調性がある」などの評価項目がありますが、管理職になれば、「売上数値が達成できたかできないかなどの『成績考課』」と「折衝力があるかなどの『能力考課』」だけになり、情意考課などありません。

 

テレワークの評価は、管理職的な「目標達成ができたかできないか…能力があるのかないのか」の評価にシフトしていくのかもしれません。

 

あなたの会社は、どうですか。