宇宙のしくみ② 地球から星までの距離

サマーキャンプでは、子どもたちはプラネタリウムを体験したのですが、ここでも、小川げんきプラザの石井さんが解説をしてくれました。子どもたちは、ほとんど初めてのプラネタリウムだったのですが、大人の私は、過去に何十回も見ていたにもかかわらず、初めての「そうだ!」の発見がありました。

 

お恥ずかしいことに、よく考えれば当たり前のことです。夜空に見える星座は、地球からは同じような距離に輝いていると漠然と思っていた私・・・実は、夜空の星座は、見かけ上の形にすぎなくて、地球からの距離は、バラバラなのです。

 

誰もがよく見る「オリオン座」なら、3つ並ぶ真ん中の星が、地球から1977光年と一番遠くて、四角形の右上の星が252光年と一番近くにあります。1光年は、この世で一番速い「光」が1年間で進む距離です。

 

光の速さは、とてつもない数値です。約30万キロで、1秒間に地球を7周半まわる早さです。オリオン座では、最も遠い星と近い星の差が、1725光年もあるので、地球からは、並んだ7つの星が、実は、見せかけで、はるか離れた場所にあるというわけです。

 

夢がなくなってしまいますが、わし座のアルタイル(七夕のひこ星)は、地球から17光年の位置にあります。こと座のベガ(七夕のおりひめ星)は、25光年離れています。つまり、彦星と織姫の距離は8光年も離れているのです。1年に1度7月7日にだけ会うことが許された二人ですが、その距離は、光の速さでさえ8年もかかるのです。七夕物語は、理論的には、あり得ないのです。

 

夜空で、肉眼で目に見える最も遠い恒星(太陽のように自分で光を出している星)は、2200光年ほどの距離とされています。つまり、夜空の星は、今から2200年前に発した光を私たちが見ているという計算です。紀元前の光を見ていることになりますね。

 

天文学を専攻していた、小川げんきプラザの石井さんは、UFOも宇宙人も科学的には信じません。つまり、はるかかなたの宇宙に、地球と同じような生命体が住んでいたとしても、それが、地球よりも進んだ文明を持っていたとしても、そんな、とてつもない遠い場所から、地球にやって来ることなど不可能だろう・・・と。テレビで見る「UFO」も「宇宙人」も、仮に宇宙船に乗ってやってきたとしても、何百年、何千年前に、自分の星を飛び立ち、地球に偶然到着したなんて・・・可能性としては、ゼロに近いと石井さんは言います。

 

専門知識がある人は、意外に冷静に考えることができるのかもしれません。素人の私は、地球よりもはるかに進んだ文明を持つ星から、「UFO」でワープ(時間空間を超えて)して、「宇宙人」が地球にやってきたんだ。と夢とロマンを追いかけるのです。(笑)