話し方は落語家に学ぶ

今週も、保育園はプール遊びで盛り上がっています。主に小学生・年長、年中園児が泳ぎの練習をしたり、ジャンプ飛び込みを楽しんでいる、大きいプールに、今日は2歳児の園児が2名遊んでいます。水の中を平気でもぐっています。頼もしい限りです。

 

さて、教育界では落語への注目度が高まっています。教員志望の学生らに、落語家を講師にして、話し方を教える動きがあります。東京理科大学では、落語家の三遊亭楽生さんを講師に、「授業実践力育成講座」を開いています。

 

洋服姿で学生の前に立った楽生さんは、人前で話をする際には、話を構成する力と発信する力が問われるとしたうえで、構成力については、「ゴールを見て話すとよい」と助言します。スピーチなどの際は、最後に離したいことを決めておき、最初はあえて別の話題から入って、聞き手を飽きさせないようにするといった手法を紹介します。

 

また、発信力に関しては、無駄な言葉・発声を省くことや、「あれ」「これ」「それ」といった指示語を避け、「えー」などの意味のない発言は、「本人が話した気になるだけ」などと説明します。指示語は、聞き手が何を指しているのか分かりづらくなることから「減らすと話がクリアになる」と言います。

 

私も、仕事上、保護者や子どもたちの前で、挨拶やスピーチをする機会が多いのですが、以前、クリスマス発表でのMCの動画を見ると、最初に「あの」と言ってから話し始める癖があることがわかりました。無意識のうちに言っていたのです。

 

楽生さんは、話の構成力を磨くうえで、日刊紙の1面のコラムが参考になると言います。朝日新聞なら「天声人語」ですね。私も、朝刊で必ず目を通すのがコラム欄です。限られた文字数で、絶妙の文章がそこにあります。新聞社の「ものを書くエース」が、コラムを担当します。

 

私がサラリーマン時代に、出張帰りで神戸から最終の飛行機で羽田へ帰ることがよくありました。(特割で新幹線よりも安かったので・・・)夜景を眺めながら、ヘッドホンでよく落語を聞いていました。「どうしたら、こんなに人を引き込む話ができるのか?」と思いながら、話に引き込まれていました。話のプロに学ぶことは、本当に多いですね。