未来を諦めない強い心

昨日は、オリンピック開会式前の初戦で、ソフトボール「日本VSオーストラリア」が福島で行われました。保育園が終わって、録画していた試合を家でじっくりと観戦しました。13年前の北京大会の決勝戦で、金メダルを決めたマウンドに立っていたのが上野投手で、東京オリンピックの最初の競技で、マウンドに立つのも上野投手です。日本の勝利もうれしかったですが、「こうして夢であった東京オリンピックに出場できることを感謝したい」という選手たちのメッセージが、胸に響きます。どうか、全力で挑んでもらいたいですね。

 

そして、いよいよ明日が東京オリンピック2020の開会式です。590人という過去最大の出場選手の中で、注目する選手はたくさんいますが、この人を挙げる人は多いでしょう。水泳の池江璃花子さんです。

 

池江選手は、3歳10カ月から始めた水泳で、なんと最高16種目の日本記録を持っていました。東京オリンピックも間違いないとされていた2019年2月、白血病と診断されました。血液のガンです。2019年12月に退院するまでに、体重は15キロも減ってしまったそうです。

 

それでも、トレーニングを積み、体重を少しずつ戻して徐々に大会に出場するようになり、ついに、東京オリンピックの代表になるのです。池江選手の水着をサポートするミズノの担当は「こうなってほしいなという想像をいつもはるかに超えてくる」といいます。彼女が、東京オリンピックに出場するなど、誰が予想できたでしょうか。

 

そんな池江選手も、白血病と診断された時は、思いきり泣き崩れました。その後「写真撮って!」と頼み、カメラに笑顔でピースサインをしたそうです。治らないかも知れない、一生水泳ができないかもしれないのに、です。その後、苦しい治療で食欲がなくなり、髪の毛も抜けてしまいます。でも、入院の最初にした「笑顔でピースサイン」こそ、『未来を諦めない強い心』そのものだったような気がします。

 

もちろん、普通の人は、そんな強い心は持てないでしょう。でも、そういう強い人間でいたいと思った人はたくさんいるはずです。

 

彼女が、出場不可能とされた東京オリンピックで、私たちの想像をはるかに超えて、「笑顔でピースサイン」を見せてくれるよう、応援したいですね。