今日も子どもたちは、屋上で様々な昆虫たちと触れ合っています。アリにてんとう虫、ダンゴムシにチョウに・・・そんな昆虫ですが、名前がついているものだけで約100万種。人間を含む哺乳類の約5500種と比べると桁違いです。その多様性も注目です。
昆虫など、たかが虫と私たち人間は思うのでしょうが、生き物としては、大先輩なのです。昆虫の祖先は5億年前に誕生したとされ、恐竜を絶滅させた隕石の衝突や、火山の大噴火、気候の寒冷化など数々の試練をくぐりぬけてきたのです。猿人以来600万~700万年の歴史しかない人類とは「経験値」が違うのです。
どうですか・・・昆虫に対する見方が変わりましたか。さらに、もっと驚くことを紹介します。
感染対策の参考になるのは、「ハキリアリ」です。このアリは、名前の通り、葉っぱを切って巣に運ぶ姿で知られています。ハキリアリは、巣に入る前に体の汚れを落とします。巣も清潔で、ゴミは一番遠い部屋に集めます。体表には抗生物質を出す菌が共生し、自らも抗菌作用のある体液を分泌するそうです。
私たち人間も、手洗いや消毒が大事ですね。家の中を整理整頓し、ゴミが散らからないようにするのも広い意味での感染対策ですね。ハキリアリを見習いたいですね。
養蜂に使われる西洋ミツバチは、感染症にかかった幼虫に気づくと、速やかに体を振動させて発熱し、巣の中の病原体を撃退するといいます。人間も、発熱は病原菌と戦うための重要な免疫の働きですね。
沖縄県は、ヤエヤマツダナナフシの卵は水に浮かび、海流に乗って分布を広げます。これは、まさにコロナ禍で、先が見えない時代でも、チャンスをつかむには、外に飛び出す勇気が必要という事です。
「もしも虫と話せたら」というエッセー本を監修した昆虫研究家の須田研司さんは「虫の生態から人生を学ぶことができます。自由な発想で、生き方のヒントを昆虫を通じて考えてみませんか」と言います。
保育園の子どもたちにとっては、身近な昆虫ですので、話がよく通じるかもしれません。