トップマネジメント

今日は夕方の自由時間で廃材工作をしました。寺子屋園児だけでなく、小学生も2歳児も一緒に楽しみます。小学生が作る、レベルの高い作品に刺激を受ける在園児たちに、普段は、「寺子屋さんいいなぁ~」と思っている2歳児もキョロキョロしながら頑張っていました。小学3年生から2歳までの7学年の学び合いです。

 

さて、今日の話は、岡山南高校の生徒が取り組む「トップマネジメント」活動です。商業科の3年生が履修する「課題研究」内の講座の一つが「トップマネジメント」で、地元の名産品を使った商品企画などを通じ、地域の活性化や課題解決を目指す取り組みです。定員は30名ですが、毎年60名以上の希望があるそうで、「なぜ商品開発ををやりたいのか」「自分の強みを活動でどう生かせるのか」を文章にまとめさせ、毎年35人前後に絞るそうです。

 

昨年から継続するテーマは、「地魚の消費量を伸ばすための取り組み」です。岡山水産物流促進協議会から、この30年で地魚の認知と消費量が減り、地域の水産業に影響を及ぼしていると聞いた生徒が、産業を盛り上げようと動き出します。

 

昨年度は、コロナ禍で活動を制限せざるを得なかったそうで、地魚をモチーフにしたLINEのスタンプをリリースしたり、デパートで開催された地魚の認知度を高めるためのイベントに参加したそうです。しかし、生徒からは「自分たちの自己満足の範囲でとどまってしまっていないか。地魚の消費量の増加には貢献できていない」と反省の声が出ます。

 

そこで、今年度は、地元の小・中学校の給食での地魚の提供を考えました。子どもの頃からなじんでもらえば、将来的に消費量が増えるのではないかと考えます。そして、資金確保のために、地元の銀行などが運営するクラウドファンディングサイトを活用して、地魚を使った料理を無償提供するための事業を立ち上げたそうです。

 

「トップマネジメント」を担当する熱田教諭は、生徒たちが外部の人たちと連携するのに、自分の意見を人に伝えられるようにするための活動の一つに「紙に書かせる」活動を行っています。グループ協議では、話が得意な生徒だけが発言してしまうので、自分の考えを書き込みながら、じっくりとまとめる時間を確保することで、話し合いが苦手な生徒も自分のアイデアを発表できるように取り組んでいます。

 

熱田教諭は「社会に出てから生きる人間の価値やスキルは、人前で目立つことだけではない。粘り強さや柔軟な発想など、一人一人がさまざまな長所や価値観を持っていることを実感してもらえるようにしている」と話します。

 

どうですか・・・まさに、生徒が自分で考えて自分で答えを出す活動ですね。あっぱれ!です。