カップヌードル誕生50年

昨日の寺子屋は、廃材工作で「カメ」を子どもたちが作ったのですが、年少3番は、まだまだ何をしていいのかわからない状況です。そこで、先に作業を終えた年長1番が、年少園児のフォローに入ります。ずっと見ていましたが、これぞ、理想的な異年齢の学び合いになっていました。思わずニッコリ、ほっこりです。(笑)

 

さて、今から50年前の1971年には、その後の日本の食文化を大きく変える二つの「事件」が起きていました。7月に、銀座三越の1階に、「マクドナルド」日本一号店がオープンしたのです。銀座の歩行者天国が、アメリカナイズされたのです。

 

そして、その4か月後、カップに入った麺をフォークで食べる、世界初のカップ麺「カップヌードル」が、9月に誕生したのです。あの新宿伊勢丹で販売されました。当時、初めてカップヌードルを食べた人たちは、うまいとかまずいとかの感想の前に、ラーメンでもない、全く新しい食べ物との遭遇に驚愕したのです。

 

私も、わずかに記憶が残っていますが、味の評価ではなく、お湯を入れて3分待つということに、えらく興奮したことを思い出します。3分といえば、ウルトラマンが地球上で、戦える時間と一緒なのです。この計算で行くと、ウルトラマンは、カップヌードルを地球では食べられないということを友だち同士で真剣に語り合った記憶があります。(笑)

 

実は、発売当初から、カップヌードルは、世界食を目指していたそうです。箸ではなくてフォークで食べるスタイルや、スープはしょうゆ味ではなくコンソメ味がベースです。ロゴも国内は「CUP NOODLE」ですが、海外では「CUP NOODLES」と変えています。

 

麺なのに、容器はどんぶり型ではなく、コップの形をしています。そして、カップラーメンではなく「ヌードル」という聞き慣れない言葉も、世界に向けてを感じました。それから50年。たった一つの商品から始まったカップ麺は、国内だけで年間約4800億円の市場を生み、世界各国で食べられています。今でもカップ麺売上の不動の1位は、カップヌードルです。

 

カップヌードルブランドを維持していくには、「変わらない」ことと「新しさ」のバランスです。その役割を果たしてきたのがCMです。原始人とマンモスなどが登場した「hungry?」シリーズや平和をテーマにした「NO BORDER」シリーズは、決して他社では成立しないような斬新なCMです。

 

それでも、日清食品の社内には「カップヌードルをぶっつぶせ!」というスローガンがあるそうです。「創業者が発明した商品に安住することなく、超える商品を生み出せ」というイノベーション・スプリットが、息づいているからです。

 

最後に、カップヌードルの5大定番は「オリジナル」「シーフードヌードル」「カレー」「味噌」「チリトマトヌードル」だそうです。

 

私自身は、あまりカップ麺を食べることはないのですが、カップヌードルだけは別格で、世界に誇る食品であると思っています。