卒園児の屋上遊びの日々もあと数日です。この屋上で、自転車に乗れるようになり、ローラースケートもできるようになりました。そして、たくさんのスポーツに挑戦し、遊びを自分で考えてきました。
今日は、板でスロープを作り、台車カートで勢いよく、すべり降りる遊びを2歳児が行っていると、6歳男の子が「ぼくが持っててあげるから、すべってごらん」と、ずっとフォローを続けてくれました。彼は、年長園児の中では、決して自己主張をしないおとなしい性格ですが、こういったやさしい面を見ると、うれしくなりますね。
さて、今日は「そろばん」の話です。今まで、このブログの中でそろばんの魅力を発信してきました。そろばんは、平成14年度から実施された学習指導要領では、3年生で扱う内容だったものが、平成23年度からは、3・4年で指導するよう見直されました。そして、2020年度から実施された新学習指導要領でも、引き続き3・4年で行われます。プログラミングや道徳の教科化など、新たな内容が含まれるのですが、そろばんの授業は、今まで通りです。
小学校でのそろばんは、練習して速く計算することが目的ではありません。玉を動かして数の表し方や計算の仕組みを「見える化」して理解することが目的ですので、そろばん経験のない教員でも、虎の巻さえあれば、教えることができます。
今の時代に、プログラミングならわかるけど、「そろばん」がどうして必要なの?「日本の伝統文化」を守るためなの?と思う保護者もいるようですが、算数の時間に行うそろばんは、数学的な意義があります。
そろばんを学習すると、玉のイメージが頭の中にできます。すると、高速で暗算ができるようになるのです。年長園児のお昼の勉強で10マス計算をやるのですが、私の場合は、丸付けは、頭の中でそろばんの玉をたたいています。
小学生が、暗算の技を磨く必要はないでしょうが、言語を扱ったり、普通の計算をしたりするときに使う脳と、そろばんでは、画像を頭に浮かべるので、想像力を伸ばす脳を利用しているようです。指を使うことで、脳への刺激も増え、集中力も増します。
まだまだ、そろばんの利点はたくさんありますが、どうですか・・・パソコンやタブレットでなく、そろばんを初めて手にする子どもたちにとっては、あたらしいものとして受け止めます。古いと思っているのは、案外私たち大人だけかもしれませんね。
保育園には、入口に大きなそろばんがぶら下がっています。寺子屋で行う「そろばんの時間」は、子どもたちのワクワクドキドキを引き出してくれます。