タイガーといえば、多くの人は、先日交通事故を起こした「タイガーウッズ」選手をイメージする人が多いでしょうが、私の場合は、架空の人物は「タイガーマスク」であり、実在の人物は、「タイガー・ジェット・シン」なのです。私が最も愛する悪役レスラーです。
タイガー・ジェット・シンをよく知っている人は、昭和世代のプロレスファンですが、今回、一般の人にも広く知られる出来事がありました。
シンは(あえて、プロレス時代の呼び方で失礼します)、現在カナダのトロントに住んでいるのですが、プロレスラーだけでなく、実業家としての顔を持っています。3・11東日本大震災の時に、タイガー・ジェット・シン財団の支援活動など、対日友好親善に貢献したとして表彰を受けました。
財団は、2010年に設立され、地元の学校支援などの慈善事業を行っていましたが、東日本大震災の際は、被災児童のために寄付を集めたそうです。
シンのコメントです。「津波の被害について聞いた時は、胸が張り裂ける思いでした。日本は実家のようなものです。49年間もの時間を過ごした日本の子どもたちのために、とにかく何かしなければと思いました。近いうちにまた日本を訪れたいです」として、今回の表彰を受けて、新たに被災地の児童への寄付を表明しました。
シンは、1973年に日本に初来日したプロレスラーです。サーベルとターバンをトレードマークにした「悪役レスラー」として活躍します。当時、アントニオ猪木率いる「新日本プロレス」は、まだ現在のような盤石なプロレス団体ではなかったので、「ヒールのシンVSベビーフェイスの猪木」というアングルで、新日本プロレスの飛躍につながったのです。
シンと猪木の試合は、当時子どもだった私には、衝撃的でもあり刺激的でもありました。「本当に殺し合いになってしまうんじゃないのか!」と言われるほどの、一線を越える内容でした。シンが新宿伊勢丹前で猪木襲撃事件を起こし警察沙汰になり、(これは、猪木側のアングルだったのですが、シンが本気になってしまったというのが事実のようです)猪木は、試合中にシンの腕を折ってしまいます。
シンがただの悪役レスラーでなかったのは、正統派ストロングスタイルでのプロレスもできるからです。私も、子ども心に「シンが反則を使わないで、猪木と戦っている」と、驚き、「悪役だけど・・・なぜか魅力あるレスラー」となるのです。
すみません・・・また、マニアックな話でチンプンカンプンですね。(笑)
みなさんには、「タイガー・ジェット・シン」という元悪役レスラーが、今でも日本を愛し、関わりがあることを覚えていただければ、うれしいです。