フリーランスティ―チャー

今日の朝の会、読み聞かせの絵本は「泣いた赤鬼」です。クリスマス発表会の劇で行ったので、子どもたちが、配役通りにセリフを言いながら読み聞かせを進めます。それはそれは、流れるようなセリフ回しで、クリスマス発表会の大舞台を思い出しました。

 

さて、学校現場の人材不足が深刻です。精神的に追い込まれ、休職する教師が増えています。今年は、コロナ禍でなおさらですね。教師が欠ければ、その穴を埋めなければなりませんが、代わりの教師が見つからずに、他の教師の負担が増えます。

 

こうした学校を救うことをなりわいに活動している人がいます。「フリーランスティ―チャー」と名乗る田中光夫さんです。臨時採用の教員とは違うスタンスです。

 

田中さんは、東京都の公立小学校の教員として14年勤め、4年前に退職。以降、時間給の講師として、2か月から長くても半年ごとに学校を渡り歩いてきました。

 

精神面で、病気休職した教師の代わりに入る時には、クラスが荒れていることが多いといいます。短期間でどう立て直すかが、田中さんの腕の見せどころです。

 

毎日学級通信を出す。クラスに大量の本を持ち込み、仮設の読書スペースを作る。子どもたちが書きたいことを書く「作家の時間」をつくる・・・普通なら、隣りのクラスと指導方法をそろえるため、止められますが、「クラスの子どもたちが楽しく学校に来られるなら、なんでもやってください」と学校も了承します。

 

契約期間が終わる前には、他の担任が引き継げるように、普通の指導に戻していくそうです。ただし、「子どもたち自身が、仲間と協力して困難を乗り越えられるようになること」だけは、短期間でも徹底して行うそうです。

 

どうですか。子どもたちの成長を一年間見守ることが大切と考える人もあるでしょう。しかし、田中さんは「自分がやるべきは困っている学校を助けること。倒れた先生の穴を埋めるために働き、疲弊している学校全体を助けることができて感謝もされる」と言います。

 

働き方はいろいろですが、教師の働き方も色々あっていいのです。