やさしい日本語

日本で暮らす外国人に、災害や行政などの生活に必要な情報を「やさしい日本語」で伝える取り組みについて、ご存知でしたか?実は、日本人の30%くらいの人しか知らないようです。例えば、「下校時間」を「子どもが家に帰るため学校を出る時間」と言い換えた表現です。

 

平成7年に発生した阪神・淡路大震災では、日本にいた多くの外国人も被害を受けました。その中には、日本語も分からず、必要な情報を受け取ることができない人がいました。こうした人たちに分かりやすい言葉を使おうと取り組みが始まったそうです。「やさしい日本語」は、弘前大学社会言語学研究室が提唱し、その後、全国に広まりました。2020年は、東京オリンピックの開催予定でしたので、「やさしい日本語」という言葉を耳にした人も多いと思います。

 

いくつか「やさしい日本語」の例を挙げてみます。

 

難しい単語は、簡単な言葉に言い換えて、漢字にルビをふるかひらがなにする

再度⇒もう一度(いちど)・余震⇒後(あと)から くる 地震(じしん)

 

カタカナ語と外来語は使わない

デマ⇒うその 話(はなし)・ライフライン⇒電気(でんき) ガス 水道(すいどう)

 

動詞を名詞化したものは使わない

揺れがあった⇒揺(ゆ)れた・通れないことはない⇒通(とお)ることが できます

 

元号は西暦に、年月日を用いる。時間は12か24時間表示に統一する

令和2/12/25 16時30分⇒2020年 12月25日 午後4時30分

 

では、応用問題です。次の分を「やさしい日本語」にしてください。

「今朝7時22分頃、関東地方を中心に広い範囲で強い地震がありました。大きな地震のあとには必ず余震があります。引き続き厳重に注意して下さい」

 

これを「やさしい日本語」で表現すると・・・

「今日(きょう) 朝(あさ) 7時(じ)22分(ふん) 関東地方(かんとうちほう)で 大(おお)きい地震(じしん)が ありました。大(おお)きい地震(じしん)の 後(あと)には 余震(よしん)『後(あと)からくる地震(じしん)』が あります。気(き)をつけて ください」

 

どうですか・・・分かりやすいですね。「やさしい日本語」は、小学校1・2年生で習うくらいの簡単な日本語がベースです。

 

実は、保育園や幼稚園の園児たちにも、この「やさしい日本語」は十分活用できますね。私も、ついつい大人の表現で子どもに話しかけてしまう事があります。子どもが「?顔」をして、ハッと気がつくことが多いです。

 

我が子と会話を楽しむあなた・・・今日は「やさしい日本語」を意識してください。