コロナ禍の8050問題

今日の寺子屋は、ケヅメリクガメのお散歩です。屋上のブルーベリーファームを自由に歩きます。クローバーの葉など全部で4種類の野草を食べました。屋上では、様々な野草があるので、リクガメにとっては、「バイキング」のようなものですね。

 

クローバーの葉をよく食べるので、今日は、子どもたちにカメになったつもりで、クローバーの葉を1枚口に入れます。食べませんが、口の中で噛んで「カメさんの大好きな食べ物は、みんなも美味しく食べられるかな?」と聞いてみます。

 

結果は、予想通り「まず~い!」「にが~い!」でしたが、屋上ならではの体験です。ちょうど、カメムシも発見しました。子どもたちは、「カメムシはくさい臭いを出す」ことを知っています。リクガメとカメムシの共演でした。(笑)

 

さて、今日はコロナ禍での「8050問題」についての話です。最近、様々なメディアで、8050問題を取り上げているので、ご存知の方も多いと思います。

 

ひきこもる中高年が50代を迎え、支える親も高齢化し80代・・・親の年金で暮らし、自立できない中高年が増えているという社会問題ですが、コロナ禍ではさらに深刻化しているようです。

 

経済不況で、引きこもる中高年が、仕事を得ることがさらに難しくなっているのです。厚生労働省によると、コロナ禍での解雇や雇い止めは、10月6日時点で、約6万3千人で、毎月1万人のぺーすで増え続けているそうです。

 

もう一つは、「居場所」の喪失です。徐々に通常に戻りつつありますが、たとえば図書館など、息抜きとして出かけていた先も閉じてしまい、ますます家にとどまらざるを得ないのです。

 

オンラインで活路を・・・と思うところですが、8050の世代は、ガラケイの使用率も高く、SNSを自由に操ることなどは不得意な世代ですね。

 

行政にも課題があるそうです。「圧倒的に人材の育成が課題です。現場の相談員の多くが、ひきこもる人の心情や特性、家族の苦しみなどを想像できていない。そこをきちんと勉強して理解をしなければ、逆に相談する側が傷つき、支援の拒絶につながるケースも多い」とのことです。

 

ただ一つ、コロナ禍での光明もあったそうです。30代の子どもがひきこもっている60代のある親は、子どもを理解できず批判ばかりしていたそうです。しかし、自粛生活で職場復帰できるか不安な日々の中で、ふと「子どもの心情も同じではないか」と思ったそうです。

 

今までは、ひきこもっている人は、異端だとか少数派だとかにラベリングされていましたが、外出自粛で「社会そのものがひきこもった」ことで、一時的に緩和されていると言われています。

 

そもそも社会の価値観が『ひきこもりは外出すべきだし、働くことがゴール』であるという認識が、崩れているのかもしれません。つまり、ひきこもっている本人に『問題』があるから、本人がそれを克服していくというストーリーを社会全が手放すこと。

 

このコロナ禍で、社会の方が発想を変えていく切っ掛けになっているのかもしれませんね。

 

現在、日本の40~64歳の「ひきこもり」は、61万3千人いるといわれています。もちろん、新型コロナウイルスの感染者数など問題にならないくらいの人数なのです。