校長先生は授業を する?しない?

運動会の練習が、白熱してきました。30メートル走やサーキットレースは、1対1の勝負なので、「勝った負けた」で、おうちでの親子の会話にまで発展します。そして、紅白対抗リレーでのこと・・・5歳女の子が、コーナーを曲がったところで、見事に転倒してしまいました。しかし、彼女は泣くこともなく、すくっと立ち上がり、その後、前を走るランナーにあと一歩まで迫ったのです。

 

紅白対抗リレーでも、勝った負けたで大騒ぎですが、今日の一番は5歳女の子でした。みんなから、大きな拍手をもらいました。

 

さて、いきなり固い話ですが、学校教育法37条では、校長の職務は「校務をつかさどり、所属職員を監督する」こととされています。教頭以下では「児童生徒の教育をつかさどる」とあるのですが、校長の仕事は、マネージャーであって、プレイヤーではないというのが、日本の学校の常識です。

 

しかし、外国の校長先生は、100%マネージャーというわけではないようです。日本や韓国では、「校長が授業をする義務があるか」の問いに、0%という数字となっているのですが、フィンランドでは6割の校長が授業をする義務があるとし、スペインでは8割、イスラエルでは、校長のほぼ全員が授業をすると答えています。

 

日本では、教員の職業満足度は50歳代で低くなります。よく言われるのが、教頭や校長になったら、もっとやることが増えて大変だからなり手が少なくなるという説ですが、もっと深く掘り下げて考えれば、プレーヤーからマネージャーへの変更を強いられるからかもしれませんね。

 

教員を目指した人は、子どもたち相手の授業がしたいから・・・と考える人が、ほぼ全員だと思います。私に本を読むことの素晴らしさを教えてくれた、中学時代の国語の先生は、定年退職するまで、生涯現役教師を貫きました。

 

最近は、自治体によっては、教頭や校長への昇格試験をなくして、面接だけで、教頭や校長候補を広く募るような動きも出ています。

 

しかし、ひょっとしたら、校長先生も授業を当たり前に行うような仕組みに変えるだけで、「校長先生になりたい!」という教員が増えるかもしれませんね。