小中学校で、緊急事態宣言が解除され、授業が再開された6月以降、小学校の先生方から、「対話的な授業をするにはどうしたらいいか?」という問題が起きました。コロナ禍では、みんながまっすぐ黒板の方を見て授業を受けることが多くなり、アクティブラーニング型の授業に変えようという時に、時代が戻ってしまったのです。
「対話的で深い学び」の「対話」とは、いったい誰と誰との対話か?を少し考えてみませんか。多くの先生は、「子ども同士」とか「先生と児童」と答えます。もちろん、間違えではありません。しかし、「対話」とは、単に「会話を交わす」ことだけでなないようです。
可愛い子役として注目を集めた女優「芦田愛菜」さんは、今や16歳となり、その発言の深さが注目を集めています。彼女は、超読書好きだそうで、子役の時も1カ月60冊の本を読んでいたそうです。
「対話」の基本は、読書と考えると、パズルのピースがぴったりはまります。つまり、読書をしながら、作者と、登場人物たちと、そして自分自身と深く対話しているのです。そう言えば、私も一冊の本を読み終わった時に、ブツブツと自分に問いかけています。「おい。おまえ・・こんな生き方でいいのか!?」とか、登場人物に感情移入することも多いですね。
「読書」は、文章を読みながら、自分の頭の中で、様々なイメージを広げることができ想像力が豊かになると、よく言われています。そして、もう一つ、読書には「対話的で深い学び」につながるということもあるようです。
「対話」は、言葉と言葉の会話だけでなく、自分の心の中でもできるのです。一人で読書にふけっている子に「外でみんなと遊びなさい」と注意することは、とんでもないことですね。保育園で、静かに絵本を読んでいる園児を「今○○ちゃんは、心の中で対話しているんだ・・・」と思って、今まで以上に、そっとしておくことにします。(笑)