先日から子どもたちが楽しみにしていた親子遠足・・・雨の心配も吹っ飛ぶ青空となりました。「雨だったらイヤだなぁ~」と言っていたのに、晴天になれば「暑くてイヤ~」と、人間というものは、わがままなものですね。(笑)
そして、総勢101名の保育園ホワイトきゃんばす御一行が、北本自然観察公園に集合しました。カメラマンのアンパンマンおじさんも子どもたちのナイスショットを撮ってくれます。実は、コロナ禍で、カメラマンのお仕事が激減しているそうで・・・今日は、久しぶりのお仕事だそうです。保育園の子どもたちが、写真を撮る時に「ハイチーズ!」ではなくて、「コアラのマーチ」というのは、アンパンマンおじさんの教えです。「チ」で、口角があがって、いい顔になるのです。
「カエルさん」「カメさん」「ヘビさん」の3チームに分かれて、フィールドワークが始まりました。ただの里山散策が、北本自然観察センターの職員の解説で、まるで、魔法にかかったような時間になるのです。
クスノキの葉は、かつて虫よけに使われていました。消臭剤のような匂いです。クスノキは、となりのトトロに出てくる大木です。ここまで大きく成長できるのは、この匂いで虫が寄り付かないからだそうです。
昔は石鹸の代わりに使われた、エグイの木の実の観察・・・保育園の子どもたちには馴染みのある「ガマの穂」の観察・・・野ぶどうや、ヌスビトハギという植物も勉強しました。ヌスビトハギの種は、人や動物に付着して、広い範囲に種が運ばれることから「盗人」が名前の由来だそうです。
虫についても、たくさんの学びがありました。黒と黄色のジョロウグモを子どもたちは触ります。お尻からスパイダーマンのように糸を出すのがよく観察できました。ミツバチがジョロウグモの糸にぐるぐる巻きにされています。残酷ですが、獲物を食べるのではなく、体液を吸うのがクモの食事方法です。
セスジスズメという夜行性の蛾の幼虫は、黒くてグロテスクです。お尻にしっぽのような角があるので、刺されるのではないかと思っていましたが、この角がある幼虫は、触っても安全だそうです。子どもたちが背中を触って、「どうだ!イモムシ触ったぞ!」とドヤ顔です。
バッタ、カミキリムシ、カマキリも採集して観察しました。9月は、バッタのシーズンですので、保育園の屋上遊びでも子どもたちの「バッタ採集」が始まりそうです。
二ホンカタツムリを発見しました。体は小さいですが、背負っている殻が三角形をしていて、首が長いのが特徴です。
どんぐりが、葉ごとはさみで切られたように、地面に落ちていました。これは、ゾウムシのしわざです。ゾウムシが葉を切り落とし、どんぐりの実に卵を産み付けるのです。よく見ると、小さな穴が開いています。子どもがどんぐりを集めて、そのままにしていると、白い幼虫が出てきますね。これが、ゾウムシの幼虫です。
そして、耳を澄まして「セミの声」を聴きました。日本で一番小さい「ニイニイゼミ」の声が聞こえたような気がします。セミの幼虫が土の中から出てきた「穴」が、ところどころに開いています。
解説員のまわりには、好奇心旺盛な園児が集まり、1つ1つの話を真剣に聞いています。そして、「今日は、私がすごい勉強になる・・おもしろい!」とつぶやくママもいます。
保育園ホワイトきゃんばすがやりたい「親子遠足」のイメージ通りになってきました。ビデオ撮影で、3チームを駆けずり回って汗だくの園長も、この姿を見てニンマリです。
真夏のような暑さの中でしたが、フィールドワークの解説だけでなく、こまめな水分補給など、熱中症対策を促してくれた職員の皆様に感謝ですね。
学びの時間が終わると、待ちに待った「お弁当タイム」です。つづきは、あした・・・