みんなの感情共有ボード

今日の給食は、焼きそばと卵スープがメインでしたが、サマーキャンプのバーベキュー風に、フランクフルトとトウモロコシをプラスしました。1歳児の園児たちも、上手にトウモロコシをかじっています。フランクフルトも完食でした。

 

さて、ある小学校の先生の話です。コロナの影響で3カ月休校となり、休校明け、クラスに「みんなの感情共有ボード」を作ったそうです。

 

普通ならば、授業の遅れをどう取り戻すか・・・を考える先生が多いのでしょうが、この先生は、「一気に新しい学級での集団生活が始まったのだから、3カ月間経験しなかった対人関係上のストレスを感じることもあるし、仲間同士のトラブルも生じます。長い休校期間によって、他者との関りの中で生まれる感情に対するコーピングスキル(自己の感情に対する意図的な対処力)が低下していることは、容易に想像できる」と考えたのです。

 

まずは、子どもたちとクラスでどんな感情を抱くかについて話し合ったそうです。子どもたちからは、「朝は何だか気持ちが乗らない時がある」「友だちがマスクを外しているとイライラする」「大きな声で話している子がいると怖くなる」などの声が聞かれました。

 

この話し合いの結果、「元気(青)」「イライラ(黄)」「気持ちがしんどい(オレンジ)」「体調不良(赤)」という4色のカードで感情や状態を示す「みんなの感情共有ボード」作ったのです。

 

このボードには、一人のポケットに4色のカードが入っています。手順は、まず登校時に朝の感情の色をセットします。そして、休み時間ごとに感情に変化があればカードの色を自分で変えることにしたそうです。先生の名前もボードに入っているので、子どもたちと同じことをします。

 

そして、このボードを導入してから、子どもたち同士の関わりが大きく変わったそうです。気持ちがしんどい子に対して、周りの子が「大丈夫?」「どうしたの?」と察する声が増えた。イライラしている子には、すぐに声を掛けないで、ちょっと気持ちが変わったな、というタイミングを見計らって声を掛ける姿を見るようになったそうです。

 

子どもたちは、相手の感情などを察しながら行動するようになったので、大きなトラブルもなくなったそうです。

 

これは「空気を読む」ことではありません。相手に対しての思いやりですね。このボードを切っ掛けに、子どもたちが、ありのままを受け入れることができる学級へとなっていくのなら、素敵な学級環境と言えます。

 

コロナ禍に限らず、また大人の世界でも、コミュニケーションスキルアップの有効的な方法ですね。