リウーを待ちながら

なかなか梅雨が明けませんね。今日も子どもたちは、教室でのミニゲームで汗をかきます。雑巾掛けレースに燃えるのです。

 

数か月前から、保育園の給食で使用しているのは、さいたま市内の農家が作る「コシヒカリ」です。玄米を7分で食べています。これが、ほのかに甘くて美味しいのです。このコシヒカリの米ぬかを寺子屋の時間に、屋上ファームにまきました。子どもたちは「花咲かじいさん」のごとく、「枯れ木に花を咲かせましょう!」と言ってまきます。そして、8月に収穫する「とうもろこし」の種もまきました。

 

さて、今日は、朱戸アオさんの「リウーを待ちながら」というマンガを紹介します。この作品は、日本でペストが流行したら・・・という仮想的世界を描いていますが、現在の状況を予見しているかの内容に、高い注目を集めています。

 

 

主人公は、ある都市の病院で内科医を努める玉木涼穂。彼女のいる病院に、未知の感染症が疑われる自衛隊員が担ぎ込まれます。患者は発症後すぐに死を迎え、それが肺ペストであることが判明します。その後、爆発的に感染が拡大し、緊急事態宣言により都市封鎖されます。

 

本作では、感染すれば親子であっても隔離するが、ここで玉木は、離れ離れになっていた感染者の母親と幼い子どもを最後に同じベッドで一緒に過ごさせます。死期が迫っていたこともあり二人はすぐに亡くなるのですが、安らかな表情で逝きます。

 

玉木は、規律に違反したとしても、自分の良心に従おうとしたのです。

 

先の見えない状況に直面すると、人は自分の行動は正しいのか、分からなくなることがあります。その中で、目の前の問題に1つずつ立ち向かい、人の力を借りながら誠実に対応する・・・まさに、コロナ禍で医療従事者や教育関係者が行ってきたことです。

 

私たちは、責任を取りたくないために、あるいは保身のために、規則などに従うことが多いですね。しかし、決定事項にただ従うのではなく、目の前の人や子どもにとって、何が必要なのか、何が正しいのかを問いながら、自分の信念で正直に対応していくことが、いかに大切であるか。

 

そんなことを私たちに問うている作品です。リーダーには、大切な資質です。