保育園の子どもたちを見ていると、年長園児あたりは「リーダーになりたい!」とよく言います。たいがいは、リーダーになれば、みんなに偉そうに指示が出せるという受け止め方です。しかし、土曜日などに卒園児の小学生が登園すると、「威張っているだけでは、リーダーになれないなぁ~」と少しずつ感じるようになるのです。
さて、福岡県の筑前町では、中学生を対象にした8泊9日の高原での長期チャレンジキャンプがあるそうです。その最終日に、この体験活動を通じて、自分が学んだこと、考えたことを発表します。
ある女子中学生は、「リーダーシップを取るためには、みんなから信頼されることが必要だ」と語り始めました。
この長期キャンプのねらいは、仲間と協力し困難に立ち向かい、克服していくスキルやチャレンジ精神、自己肯定感を育成することです。登山や野外調理などの活動を通じて、日に日に子どもたちが変わっていく姿がわかるそうです。
彼女は、こう続けます。「スタッフや学生ボランティアの皆さんを見ていると、陰でたくさん働いて、みんなから知らず知らずのうちに信頼されていることに気が付いたからです。だから、私もみんながやりたがらない仕事や役割を進んで行うようにしました」
こういったキャンプは、「安全に活動すること」と「困難を伴う活動をすること」を両立させないといけません。リスクとリターンのバランスをどこで折り合いをつけるかが大切になります。
そのためには、スタッフの事前準備や事前調査は欠かせません。そんな、表に見えない様子を、中学生には、信頼につながる行動と受け止められたのです。
では質問します。「あなたの考えるリーダーシップとはどのような行動ですか?」
はい。これには、1つの答えはありません。この中学生は「みんなから信頼されること」と考えましたが、人によって、答えは色々ですね。どうやら「声が大きいだけで威張っている人」は、リーダーとしての資質には欠けるようです。(笑)
私たち大人は、子どもたちに「リーダーシップとは?」を自分で考えることができるような経験を積ませたいですね。
保育園ホワイトきゃんばすの「サマーキャンプ」も、そんな経験を子どもたちにしてもらいたいと思っています。毎年7月末に1泊2日で行っていますが、緊急事態宣言が解除された今、世の中の状況が明るくなってくることを祈って、6月中旬に、決行するかどうかの結論を出します。
園長は、やりたくて仕方ありませんが、リスク&リターンを冷静に考えます。