2020年を予測する②

昨日は、仙台初売りに行ってきました。もちろん、福袋を買いまくるのが目的ではなく、全国でも有名な初売りの様子を体験したいからです。七夕祭りが盛大に行われる商店街を中心に多くの人で賑わっていました。

 

仙台初売りには、イメージキャラクターがいます。かわいいゆるキャラではありません。「仙臺四郎(せんだいしろう)」というおやじです。明治時代の実在の人物で、四郎が買い物に来たお店は必ず繁盛するという言い伝えとなり、商売繁盛の神として大切にされたそうです。商店街のあちらこちらに、四郎のイラストが笑っています。

 

日本全国で初売りが行われていますが、仙台の初売りは、まさに伝統行事のような感じですね。

 

さて、2020年を予測する・・・昨日は、「どんな仕事」ではなく、「どんなスキル」が生き残れるかという話をしましたが、では、どんなスキルが必要になるのか。

 

「心理学」「社会的洞察力」「社会学・人類学」・・・専門家は、これらの能力をあげますが、ちょっと難しいですね。これを簡単に言うと、「人間理解のスキル」と考えることができます。

 

マシンでいれた均一でおいしいコーヒーではなく、ヒゲのバリスタがいれたコーヒーを飲みたいのは、バリスタが他人に共感し、互いに影響を及ぼし合うという作業をしているからです。社会が豊かになるほど、自分向けに最適化されたサービスや人との触れ合いにお金をかけようとする人が増えていくことは間違いないでしょうね。

 

AIは、膨大な情報処理は得意だけどアイデアを出すのは苦手と言われますが、ユニークなアイデアを出すことには、むしろ長けているそうです。現に2016年には、AIが脚本を書いた「サンスプリング」という映画も登場しています。ただし、それが人の心を打つかどうかといえば、それは別問題です。

 

人間にとって、価値のあるものが何なのかを判断するのは、人間ならではのスキルと言えます。ユニークかつ価値あるアイデアまで、深く考えることができるのが人ですね。

 

お正月は、スペシャルドラマがたくさん登場しますが、私が好きな「義母と娘のブルース」で、義母役の綾瀬はるかさんの営業スキルは、まさに人でないとできませんね。

 

データに基づいた完璧な提案はAIの得意とするところですが、「交渉する」「説得する」「助言をする」といった高度に社会的な作業は、人にしかできません。交渉相手の社長の創業時の想いや、「人は石垣・人は城」と決して譲れない核を見事についた、綾瀬はるかさんの提案は、人でしかできない業ですね。

 

コミュニケーション能力が高い・・・とは少し違うかもしれません。人と人を結びつけるには、「共感する」「同情する」「理解する」といった、その人なりのスキルが必要になっていくのでしょう。

 

これからの子どもたちには、「大きくなったらどんな仕事に就きたい?」だけでなく、「その仕事で、あなたのどんな得意なことが活かせるかな?」も質問に加えないといけませんね。