記述式見送り

今日は、クリスマス発表会のリハーサル1日目です。クリスマス発表会は、客席420席の大ホールで行い、事前に同じステージで2回もリハーサルを行います。「なんで・・・そこまでやるの?」と思われるでしょうが、それには理由があります。

 

子どもたちが、これからの人生の中で、スポーツやプレゼンテーション・・・芸術の分野などで、大きな舞台に立つ機会が必ず何度かあります。試合に勝つために、成功するために、練習をしなければ結果が伴わないことが多いですね。そんな将来の経験にプラスになることと、やっぱり、保護者にいいところを見てもらって、我が子の成功体験として、受けとめてもらいたいという気持ちです。

 

今日の出来は、まだ本番で見せるレベルではありませんが、大舞台に立った子どもたちは、「今日は楽しかったね・・・」と言ってます。明日、2回目のリハーサルです。

 

さて、大学入試共通テストでは、これまでの「知識偏重」のテストからの脱却を図り、思考力や判断力、表現力を評価することを目的に、2021年1月から、記述式の導入が決まりました。国語と数学で3問ずつ出題され、国語は最大120字程度の文章を、数学は数式などを書かせる方針でした。

 

しかし、昨日、文部科学省は、正式に記述式導入の見送りを表明しました。現在高校2年生が対象でした。

 

もう、学校は憤る教員で大騒ぎでしょう。「生徒へは、暗記問題に対応する時間を削減して、記述問題に対応できる勉強をさせてきた。失った時間を返して欲しい!」という怒りの声です。

 

また、専門家は「国際学習到達度調査~PISA(ピザ)~」で、日本の「読解力」が低下したことに触れ、「記述式の見送りで受験勉強が変われば、さらに国際順位が低下する」と懸念します。

 

今回の見送りの理由の一つに、記述式問題にはアルバイトを含め、約1万人が採点にあたり、公平性が保証できないということと、現役高校生が4万人以上の署名を集めて、文科省に提出する動きもあったそうです。勉強する方としては、暗記中心のマークシートの方が、勉強しやすいといったところでしょう。

 

さぁ~みなさんは、どう考えますか?

 

先日のブログで、「答え」ではなく「考え」を求めるアプローチをしていく重要性に触れましたが、マークシートだけだと、「考え」は、全くわかりませんね。自分で考えて書いた文章の中に、その「考え」があるのに・・・と、私は思ってしまいます。

 

「答え」が、1つだけではない「問い」を、これからの子どもたちは、考えていく時代ですから、そこに、「公平性」という概念は、当てはまらないことなど、最初から分かっていなかったの???という疑問が消えません。

 

小学校や中学校の学習指導要領が改正され、アクティブラーニングのような「考える」授業をしているのに、高校生になったら、従来通りの暗記型受験勉強に戻ることは、避けたいですね。