埼玉県坂戸市内の教会を会場に、小学生を対象とした「アフタースクール」が7年前にできました。海外の日本人学校での勤務体験も持つ、元校長先生が、教員経験を持つ仲間と共に、地域の子どもを見守り、学習を支援しています。
平日の午後4時を過ぎると、教会の一室にランドセル姿の小学生が集まります。室内では、4人の元教員が教材の確認、準備を済ませて懇談しています。「一人一人を大事にする」というのが、合言葉だそうです。
教員時代は、1クラス30人以上の子どもたちを相手にしていることもあり、これができなかったと言います。勉強だけでなく、おやつタイムは、年齢を超えて懇談する時間となり、子どもたちにとっては貴重な時間となっているそうです。
元校長先生は、海外の学校での赴任経験で、公立学校の他、放課後のアフタースクールや、授業前のビフォアスクール、不登校の生徒のためのフリースクールなど、子どもたちにとっての「居場所」がたくさんある国を見てきました。
フランスでは、子どもたちにとって、本当に有効な宿題の出し方が研究されているそうです。学校や教員により、宿題の出し方がまちまちで、学習内容を理解しないまま、あるいは宿題をこなせないまま次の単元に進み、授業についていけないことがないよう、一人一人の子どもに合わせた支援が行われています。
坂戸市の「アフタースクール」は、月謝を集め、講師にも謝礼と交通費を支払っているそうです。完全ボランティアではありません。
イエナプランの勉強会でも、元校長先生がいます。彼は、定年退職後、子どもたちの居場所でもあり、学び合う場所として、学童&塾を融合したアフタースクールを群馬県前橋市で開設しました。小学生と中学生が共に「学び合う」というのが、彼がめざす学びの姿です。異年齢での学び合いが、どれだけ有効であるかは、ホワイトきゃんばすの子どもたちを見ていても明白です。
子どもたちを取り巻く環境は、今後さらに多様化していくのでしょう。そんな時代だからこそ、子どもたちが、安心して過ごせる「居場所」も、増えていかないといけないですね。