千葉県八千代市立大和田小学校5年3組の学級会・・・テーマは「学級の文化祭をやろう」です。
黒板には、「合奏」「ダンス」「クイズ」など、子どもたちが出し合った案が、短冊に書かれて貼られています。児童が次々に手を挙げ、どの案がいいか、理由とともに発言します。司会の児童が合意を求め、縄跳び、劇など、他の出し物も次々に決まっていきます。
担任の先生が口を開いたのは、最初と最後と事前になかった案が出され、黒板記録が間に合わなかった時だけだそうです。「自分たちで決めると、頑張ろうという気持ちになる」と児童の一人が言います。
実は、かつて、この小学校は、子どもたちの規律意識が低く、欠席も多かったそうです。そこから、改革がスタートしました。具体的には、①意見を「出し合う」②根拠を示しながら「比べ合う」③少数意見を生かしながら意見を「まとめる」という3段階の討議法を学校全体で徹底し、話し合いの充実を図ったそうです。
こうして、話し合いを充実させ、みんなで決めて実践するようになると、子ども同士が仲良くなり、自分たちだけで自発的に動くようになったといいます。
大人になった私たちは、いつも感じていますが「折り合うこと」は、人と人のコミュニケーションには、とても重要と分かっていますが、難しいことです。この小学校で行っていることは、子どもたちが社会に出てから通用することでもあります。
今では、大和田小学校の校内授業研究に全国の学校から参加があるそうです。そして、この小学校出身の子どもたちが進学した中学校では、学級会を積極的にリードする姿が多く見られるそうです。
異年齢保育で鍛えられた、ホワイトきゃんばすの卒園児たちが、小学校でクラスを取りまとめたり、人前で積極的に発言する姿を多く見ますが、大和田小学校の卒業生は、大人になってもきっと活躍するのでしょう。
このような取組みが、ますます増えてくことを期待したいですね。