昨日の運動会について、連絡ノートには保護者のコメントがびっしりです。「真剣勝負だけでなく笑いもあって、本当に楽しい運動会だった」「こんな息子を見たのは初めてだ。凄い!立派に成長して泣けた」などなど・・・読みながら、こちらも目頭が熱くなります。1歳の男の子は、金メダルをしっかりと握りしめて、時々かじりながらも大切にしているそうです。(笑)
今日は、久しぶりに屋上遊びを満喫しました。自転車、ストライダー、朝顔の種の採集、おままごと、砂場遊び、カメの観察などなど・・・屋上遊びの引き出しは、数え切れないほどあるので、子どもたちは、今日一番やりたい引き出しを開けるのです。
しかし、この1カ月間・・・特に寺子屋園児は、大好きな屋上遊びを犠牲にして、運動会の練習に取り組みました。何度も西文ひろばグランドに通い、組体操では、裸足になって痛さにも耐えました。
最初は、「やらされている」感が大きい練習も、次第に「今日も練習頑張る!」と子どもたちは、「運動会」という大きな目標に向かって、自分の意思で動くようになっていきました。自分のために・・・仲間のために・・・様々な思いが、園児一人一人の心に刻まれます。
そして、運動会は、確実に「何かをやり遂げた!」という、子どもたちの成長の大きな節目となりました。今日の子どもたちの話を聞いていると、練習を頑張った自分に対する誇りを感じます。園長としては、これほどうれしいことはありません。
さて、念願のベスト8を達成した、ラグビーワールドカップ日本代表の選手たちのコメントの中に、「この4年間、すべてを犠牲にして・・・」という言葉を多く聞きました。
「そんな・・・すべてを犠牲にしないと、ここまでできないの?もっと楽しく頑張って、優勝や金メダルを獲得するのはダメなの?」と思った人もいたことでしょう。
ホワイトきゃんばすの運動会も、楽しい屋上遊びを犠牲にして練習に打ち込みました。
犠牲という言葉は、マイナス表現になることが多いので、このコメントに違和感を感じるかもしれませんが、選手たちにとっての「犠牲」とは、大きな目標を達成するための、自分が選んだイバラの道だったのかもしれません。
そして、目標が達成されたので、アスリートとしてだけでなく、一人の人間として大きく成長したのだと思います。その証は、彼らの存在が、私たちに大きな影響を与えてくれました。私たちに「夢や希望」をプレゼントしてくれましたね。
私たちは、一生のうちに何回かは、「犠牲」という名の「自分で決めたイバラの道」を選択し、成長を続けるのです。