子どもたちが考える遊び

土曜日の保育園は、卒園児が登園するので、屋上遊びは、たいがい職員は見守るだけです。小学生が、遊びのきっかけを考えて、あとは、子どもたち全員でその遊びを応用したり、広げていきます。

 

屋上には、ジャングルジムもシーソーもブランコもありません。古タイヤや農作物の収穫ボックスや渡し板が無造作に置かれています。おままごとコーナーもキッチンで使っていたフライパンやまな板、お皿、ボール、ザルなどが置かれているだけです。

 

特定の遊具では、遊び方が決まってしまいますが、子どもたちが遊びを自分で考える環境を大切にしています・・・という話を今日見学にきたママに話をすると、心から共感していただきました。

 

今、日本だけでなく世界レベルで「非認知能力」の育成が注目されています。OECDでは、この非認知能力のことを「社会情緒的スキル」と呼んでいます。これも、わかりにくい言葉ですね。

 

簡単に言えば・・・忍耐力・情熱・社交性・他者へ思いやりに敬意・自尊心・楽観的な心・自信・やり抜く力・・・つまり数値化できない能力のことです。この「非認知能力」は、子ども同士の日々の遊びの中から生まれるのです。

 

今の定説は、読み書き計算などの「認知能力」は、この「非認知能力」がベースになっていると言われています。子どもの時に、どれだけ遊んだかが大切という考えにつながりますね。

 

異年齢保育では、先輩園児が、遊びの切っ掛けとなるヒントを年下園児に教えてくれることが多いので、遊びスイッチが入りやすい環境なのかもしれません。

 

今日も、そんなことを感じながら、屋上遊びに夢中になる子どもたちを見守っていました。