よく民間企業の商品開発や新規事業などで、「今の時代は、ハイリスクハイリターンだから、冒険を恐れていては、成功はない」なんて言われ方をします。リスクを恐れて、固い作戦に出ても、大きな成果は期待できないという意味です。
このリスクとリターンという考え方は、意味は違いますが、保育園にも当てはまります。
先日大津市で起きた、散歩中に信号待ちをしていた交差点で、園児が交通事故に巻き込まれ、幼い命を落とした悲しい事件は、まだ記憶に残るところです。
この事件が起きてから、保育園、幼稚園専門のリスク管理の会社によると、「保育園のお散歩は、やはりやめた方がいいのでしょうか?」という問い合わせが殺到しているそうです。
お散歩をすることのリスクは、交通事故だけでなく、ケガなども考えられます。しかし、なぜお散歩に行くのか?つまり、リターンは、四季の自然や風、草や土の匂いを感じたり、歩くことで健康な体を作る・・・見知らぬ近所の人との交流もあるでしょう。
一言で表現すると「子どもたちの健全な発達に必要な事」です。このリターンなしでは、保育園生活は考えられないと言っても過言ではありません。
よって、冷静に考えれば、お散歩をやめることは「あなたの保育園の理念と反するのではありませんか?」となりますね。では、リスクをどう考えるかです。
散歩コースは、今のままでいいのか。交差点を通らない道に変えた方がいい・・・などなど、子どもの安全を考えるには、リスクを最低限に抑えることが必要です。
つまり、「リスク」と「リターン」のバランスで、保育園活動を考えれば、とても分かりやすいですね。
おやじ園長は、どちらかというと、「リターン」を考えることが得意です。ホワイトきゃんばすの7年間の歴史を考えると、毎年、新しい取組みが増えています。しかし、私と同じタイプの職員だけでは、そのまま突っ走ってしまいますね。(笑)
大丈夫です。ホワイトきゃんばすには「リスク」を考えることが得意な先生がちゃんといます。こうして、保育園の「リスク」と「リターン」のバランスが保たれているのです。
どうですか、皆さんの仕事にも当てはまりますね。「リスク」と「リターン」をそれぞれ考えると、仕事ができる男・・・頭が切れる賢い女になれるかもしれません。(笑)