小学校の運動会は、5月末から6月上旬に行う「春」パターンと、9月末から10月に行う「秋」パターンに分かれますが、たいがい朝からお弁当タイムをはさんで、14時半くらいに終わるスケジュールです。
ところが、全国的に半日に時間短縮する学校が増えているそうです。お弁当なしで、午前中に終了というスケジュールです。熱中症対策や、増える英語授業の時間確保、共働き家庭の増加、教員の働き方改革など、様々な理由があるようです。
今日は、この時間短縮についての賛否ではなく、運動会の内容についての話です。以前のブログでも、運動会が、運動が苦手な子のやる気を失わせ、運動嫌いにならないような取り組みに変化していることを触れましたが、それがさらに進化しています。
ある小学校は、1・2年が合同で、「タイヤ引き」を行います。足の速い子は小さなタイヤを狙い、力のある子は数人で大きなタイヤを引きます。主に作戦を考えるのは2年生です。作戦担当の児童は、事前の3回の練習試合を通じ、相手チームの作戦を研究します。すると、あるチームは、練習試合では全敗にもかかわらず、本番では作戦を修正し、相手にあまり狙われていないタイヤに注目します。そして、意表を突いた作戦で、勝利をもぎ取ったのです。
運動会には、勝った時の歓喜と、負けた時の涙がつきものですが、真剣に考え参加するから、勝っても負けても子どもたちにとっては、大きな経験になるのです。ホワイトきゃんばすの運動会も悔し涙が欠かせないものになっています。
ある小学校は、運動会の最後の競技となる5、6年合同の「組体操」をすべて子どもたちが考えるそうです。内容だけでなく、曲選びも考えます。「自分たちで考えるから楽しい」「絶対やり抜く」の気持ちが、子どもたちに生まれるそうです。
どうですか・・・運動会は、もはや、運動能力が高い子だけがヒーローになる時代ではなく、知恵を出し、考えて、子どもたちが作り上げていくことで、その達成感を子どもたち全員で共有する時代になってきたのです。
ホワイトきゃんばすの運動会は10月です。毎年9月に入ると、運動会が行われる「西文ひろばグランド」で練習をスタートさせます。練習も本番も同じ場所ですので、子どもたちは、練習の中から「考える」ことを行っています。
最終種目の「紅白対抗リレー」は、最高の盛り上がりとなるのですが、個人競技ではないので、チームがどうすれば勝つのか・・・応援を含めて、練習の時から毎日歓喜と涙となります。毎年、本番までに15回以上、練習のレースをするのですが、その中で子どもたちなりに、様々な想いを積み上げているのです。
運動会は、全力で頑張ることを学べる場です。その全力は、運動能力だけでなく知恵を使うことも当てはまります。今年の運動会も、子どもたちの個性に合わせて、大きな成長の場となるのです。