保育園・幼稚園から小1に継投

桑の実ジャムを作ったことで、子どもたちのマルベリーモードがアップしたようです。4歳女の子は、桑の実が一番ある木には、子どもたちが群がっていると見ると、どろんこ広場にある小さな桑の木を見つけます。その桑の実を一人で独占しています。10個以上食べていました。サバイバル能力は、間違いなくナンバーワンの女子です。(笑)

 

さて、2018年度から、保育園も幼稚園も、厚労省・文科省の壁を取っ払って、「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を共有して、小学校へ継ぐという考えが示されました。

 

①健康な心と体②自立心③協同性④道徳性・規範意識の芽生え⑤社会生活との関わり⑥思考力の芽生え⑦自然との関わり・生命尊重⑧数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚⑨言葉による伝え合い⑩豊かな感性と表現

 

タイトルだけでは、ややかたい内容ですが、ここまで具体的な内容が示されたのは画期的なことで、文科省が管轄する小学校も、この内容を継ぎながら、子どもの教育の継続性を重視することとなりました。

 

今までも、保育園、幼稚園から小学校へ入学するにあたって、「保幼小連絡協議会」という場で、引継ぎが行われていました。

 

しかし、現実として小学校が欲しい情報は、「○○さんは家庭の事情で・・・」「○○君は、友だちにすぐに手をあげる問題がある」「○○君と○○さんの保護者同士は仲が悪いので同じクラスにはしない」「○○さんの保護者は保育料を滞納していた」などのネガティブ情報が中心で、クレームなどのリスク回避が目的です。

 

私も、正直なところ、「10の姿」が示されても、すぐに、これが小学校に活かされるとは思っていなかったので、昨年度の「保幼小連絡協議会」では、各小学校に10の姿のフォームで、卒園児の記録を提出して、ネガティブ情報以外に、子どもたちの本質を見てもらうように働きかけました。

 

ところが、「こんな詳しい内容を提出いただき・・・ありがとうございます」と感謝されたものの、「10の姿」の認識がほとんどないことに、「まだまだだなぁ~」と思っていました。

 

しかしながら、横浜市や福井県などは、小学校入学後のスタートカリキュラムに、幼児期のカリキュラムを加えた「接続期カリキュラム」を実行しているそうです。

 

横浜市のある小学校では、普段から近隣の保育園や幼稚園に足を運び、子どもたちの様子を見ているだけでなく、新入生については、入学前に一人一人の得意なことや好みなどを園から聞き取っているそうです。

 

小学校の校長は「園での生活や遊びで学び、身につけた力を存分に発揮できるようなカリキュラムを目指している。その方が子どもたちの主体性も高まる」と語ります。

 

昨年度、ホワイトきゃんばすを卒園した7名は、小学生となって2カ月が経ちました。全員が、元気で小学校を楽しんでいるわけではありません。自分の思い通りにいかない経験をしながら壁にぶち当たっている子もいます。

 

そんな子どもたちが、保育園時代に取り組んだことを小学校で踏まえることができれば、今まで以上に、子どもたち一人一人に寄り添うことができるでしょう。これからは、ますます保育園・幼稚園から小学校への継投が重要になってきますね。