80-50問題

昨日は、カメ池から「クサガメ」が脱走しました。なんと、50メートル以上歩いて自転車が置いてある場所まで逃亡していました。また、池のまわりには、カエルがたくさんいたものですから、子どもたちは大騒ぎだったそうです。

 

昨日、私は前の会社の年に一度のOB総会&懇親会に出かけていましたので、子どもたちから、盛った話の報告を受けました。(笑)

 

OB総会は、懐かしい面々との昔話に、楽しい時間となったのですが、唯一のまじめな話を紹介します。私が入社した時の人事課長が、現在OB会長を務めているのですが、会長は、神戸の各エリアの「民生委員」「児童委員」を束ねる総大将として活躍されています。

 

先日、一人暮らしの80歳男性の自宅を訪問した時のこと。そこに50歳くらいの息子さんがいたそうです。

 

「昨日から、何も食べていません・・・どうしたらいいいでしょうか?」と息子からの話です。どうも、食べ物を買うお金がないそうです。どうやら、2カ月分支給される、80歳の父親の年金を使い果たしてしまったようです。

 

「80-50(はちまるーごうまる)問題」をご存知ですか。今後、日本の高齢化社会の中で大きな問題となる内容だそうです。

 

80歳前後の高齢者が、定職に就かず、まともに仕事をしない50歳前後の子どもと同居している状態を指して言われます。つまり、50歳にもなって、今だに、親の年金のスネをかじって生きている状況です。当然ですが、高齢の親は、いつまでも生きられません。

 

話を戻します。OB会長は、訪問先の息子と話をするのですが、「今の状況を変えなければならない・・・そのためには仕事しなければ・・・それなら○○の仕事を考えたい」という、当たり前の思考能力がまったく機能しないそうです。自分で考えることをしないで、すべて「人まかせの人生」だったのではと・・・。

 

保育園では、子どもたちの「やる気スイッチ」につながる魔法の言葉は、個々で違いますが、必ずどこかに転がっていますし、探せば必ず見つかります。しかし、50歳の大人にとって、そのマジックは、正直通用しないことが多いのです。

 

私たち大人は、自分の子どもに限って、そんなことにはならないと思っています。しかし、「自分で考えて自分で答えを出せる大人」になるアプローチを怠ると、他人事ではありません。

 

「80-50問題」・・・なかなか難しいですね。