ミドリガメが仲間入り

ゴールデンウイークが終わり、今日は久しぶりに元気に子どもたちが登園しました。朝の会では、年長、年中園児に、お休みの間の出来事を話してもらいました。朝のインタビューで慣れていることもあって、全員スラスラ言葉が出てきます。

 

そして、屋上遊びです。カメ池には、黄色いアヤメの花が咲き始めました。大ぶりの黄色い花は、芸術作品のように美しく咲いています。が、しかし・・・この花は、「キショウブ」という外来植物ということがわかりました。明治時代にヨーロッパから園芸用に渡来すると、たちまち人気となり日本各地で植えられ、野生化していきます。そして、日本のカキツバタなどを駆逐しているそうです。

 

湿地に、黄色いアヤメが咲いていたら、「キショウブ」という、要注意先外来種と覚えてください。もちろん、花には罪はありませんが。

 

さて、外来種と言えば、今や日本の池や沼で、一番繁殖しているカメと言えば、ミドリガメです。ニホンイシガメやクサガメよりも気性が荒く、生命力が強いので、今では、神社や寺の池にいるほとんどのカメがミドリガメなのです。

 

しかし、冒頭の「キショウブ」と同じで、ミドリガメには罪はありません。数年前まではお祭りの屋台で、かわいいと衝動買いして、大きくなって飼いきれなくなったミドリガメを池や沼に捨てた人間が悪いのです。

 

そして、そのミドリガメが2匹・・・屋上の仲間入りをしました。はい。昨日、少年の心に火がついたおやじ園長が、ある川で、カメを捕獲したのです。ミドリガメ2匹とクサガメ1匹です。

 

クサガメは、ニホンイシガメと一緒にカメ池で生活をしますが、ミドリガメは一緒には飼えません。そこで、あらたに、「ミドリガメのおうち」を作ることにしました。今は大きなタライで仮住まいですが、今日から少しずつ、子どもたちに手伝ってもらいながら、「ミドリガメのおうち」を屋上ファームの一角に完成させます。

 

今日は、ミドリガメを子どもたちが囲んで大騒ぎです。触れる園児もいれば、少し距離をおいて、ビビリの園児もいます。(笑)この「ミドリガメのおうち」は、子どもたちが身近にカメと触れ合えるスペースにしようと思っています。

 

そう・・・カメをどうやって捕まえたか!?川を泳ぐカメは、人の気配がすると、すぐにもぐって姿を隠してしまいます。網ですくうことなどできません。そこで、あるカメのオーソリティーから、カニかごという仕掛けを使った方法を教えてもらいました。

 

このカニかごに、煮干しをエサとしてセットします。煮干しの香りで、かごに入ったカメは、出られないという仕掛けです。カニかごを水に沈めて1時間待ちます。しかし、2回の挑戦も、かごの中は空っぽです。これで、ダメなら諦めようと、3回目にトライ。あたりがうす暗くなってきた夕方に網を引きあげると、何と!ミドリガメ2匹とクサガメ1匹の計3匹がいるではありませんか。

 

たまたま、散歩をしていた地元のおじさんもビックリです。「へぇ~こんな仕掛けでカメを取るんだ~」と言いながら、最近は、ブルーギル(外来種)の稚魚がウヨウヨしていると、嘆いていました。

 

ともあれ、私自身も大興奮です。捕獲の瞬間をカメラで撮ることすら忘れていました。これを機に、私は、カメ取り名人に少し近づいたかもしれません。(笑)

 

もちろん、捕獲したカメは、保育園の子どもたちと育てます。生き物を大切に育てることは、子どもたちの成長には欠かせません。屋上の楽しみが、また1つ増えました。

 

ミドリガメの正式な名前は「ミシシッピアカミミガメ」です。しかし、子どもたちは、みしぴっぴーがめと、正しく言えないので「ミドリガメ」の愛称で呼ぶことにします。(笑)